
しかし、子ども達のなかには、
「なんで算数の勉強をしなくちゃいけないの?」
「こんなに面倒くさい計算をしなくちゃいけないのはなぜ?」
と疑問に思う子もいます。
算数の勉強をしてほしい保護者の方は困ってしまうのではないでしょうか。
この記事では、算数が将来役に立つ理由を、具体例を用いて解説します。
将来に役立つ学びを意識したいご家庭は、ぜひ参考にしてください。
目次
算数の必要性が気になる理由
まず、子どもがなぜ算数の必要性が気になるのか、理由を理解していきましょう。
「なんで算数を勉強しなきゃいけないの?」「算数が将来何の役に立つの?」と気になる子どもの心理としては、以下が挙げられます。
・今やっている算数が将来の役に立つように思えない
・努力の結果、どうなるのか知りたい
・こんなに苦労してまで算数の勉強する必要があるのか知りたい
このように、算数をやるべきものと認識している一方で、やるべき理由について納得していない子どもは多いです。
子どもは反抗心のみで「算数が将来役に立つのか」を気にしているわけではありません。
算数が将来役に立つのかを聞くのは、子どもなりに納得して、前向きな気持ちで学習したいという向上心の表れです。
「算数が将来役に立つ理由」に子どもが納得できると、「やらされる学習」から「自分のために学ぶ」という姿勢へと変わっていきます。
また、算数の必要性に疑問を持つタイミングは、算数に苦手意識を感じている頃である点に注意が必要です。
「算数は将来何の役に立つの?」と聞かれたら、なるべく丁寧に説明すると同時に、算数につまづいていないか確認しましょう。
算数は将来役に立つ!3つの学ぶ理由

算数が将来役に立つ理由は以下の3つです。
- 将来の夢が広がる
- 日常生活で役立つ
- 受験で考える力を示す
それぞれ詳しく解説します。
算数を学ぶ理由①算数で将来の夢が広がるから
算数が将来役に立つ大きな理由の一つが、将来の職業選択の幅が広がるためです。
職業と算数の関係性をみていきましょう。
働くには算数で培う力が必要
どんな職業でも、算数の力は必要です。
とくに、算数で培われる論理的思考力や問題解決能力は、どの職業にも必要不可欠です。
仕事をしていると、小さな問題がたくさん起こるため、問題が起こった原因を考えたり解決する方法を考えたりする場面が日常的に発生します。
いくつかの情報を整理して考え、答えを導くという繰り返しをおこなう算数学習は、将来仕事をするうえで必要な力を育てます。
また、仕事では「なんとなく」が通用しないため、考えた内容を人に伝わるように説明しなくてはいけません。
考えた道筋を式に表わして説明する算数学習の積み重ねは、誰が聞いても分かるように説明する練習でもあります。
さらに、与えられた仕事を最後までこなす集中力や粘り強さも、すぐに答えをだせない算数で培われます。
算数は、仕事に就くうえで必要な力を自然と養える学問です。
算数が必須な職業(医療職・エンジニア・銀行員・税理士など)
どの職業にも算数の力が必要ですが、なかでも算数をしっかりと理解しないと成り立たない職業も少なくありません。
- 医療職:薬の量の計算、点滴の計算、検査結果やデータの読み取りなど
- 大工や建築家:空間の把握、面積の計算、木材の長さや本数の計算など
- エンジニア:設計、数値の検証、単位の変換、プログラミングなど
- 銀行員:利息やローンの計算、資金計画の作成、金融商品の扱いなど
- 税理士:税金の計算、帳簿の整理など
このように、複雑な計算や算数の知識が必要な職業は多岐にわたります。
すでに将来就きたい職業を決めている子どもは、「やっぱり自分には算数は必要ない」と思うかもしれません。
しかし、数年経つと違う職業に興味が出る子もいますし、仕事を実際にやってみてから、「別の職業に就きたい」と思う可能性もあります。
将来やりたい仕事が変わっても困らないように・どんな仕事に就くか決めていない人もたくさんの職業から選べるように、算数をきちんと勉強することは大切です。
計算に関係なさそうな職業にも算数の力が必要
算数が必要ない職業に就けば、算数の勉強は不要と思うかもしれません。
しかし、算数とは関係なさそうな職業でも、実は計算力が必須であることが多いです。
たとえば、ラーメン屋などの飲食店・髪を切る美容師などの、計算するイメージがない職業でも、算数が必要です。
- 売上や利益の計算
- 請求書や見積書の計算
- 税金の計算
- 在庫の計算
- 時間配分の計算
など、ほとんどの職業において、算数は影で業務を支えています。
どのような仕事を目指すにも算数が土台となるため、算数は将来役に立つといえます。
算数を学ぶ理由②日常生活で算数が役立つから
算数が将来役に立つ理由の二つ目は、日常生活において算数が役立つ点があげられます。
日常生活において算数が必要な場面をみていきましょう。
日常の数値を読み解くために算数をつかう
日常生活で数値化されている、さまざまな情報を読み解くには、算数の知識が欠かせません。
たとえば、天気予報では雨が降る確率を数字で表わします。
算数の基礎知識がある人は、「降水確率80%」と書かれていたら雨が降るだろうと判断し傘を持参するでしょう。
しかし、数字の大きさや確率とは何かといった知識がないと、数字から雨が降るのか降らないのか読み解けません。
地震や騒音なども、対数をもとに単位化したマグニチュードやデシベルを使って大きさを表わします。
マグニチュードやデシベルの数字を見て、どれほど大きいか・小さいかを判断するには、やはり算数の知識が必要です。
多くのものが数値化された現代では、数値から情報を理解するために、算数の基礎が必須となっています。
買い物で算数をつかう
日常生活に欠かせない買い物は、算数が欠かせません。
- 「りんごが150円、牛乳が200円。手持ちのお金で足りる?」
- 「おつりは合っているかな」
- 「このお菓子は20%オフだから、こっちのお菓子より安い」
- 「1箱に2つ入っているから、人数分買うには3箱必要だ」
このように、何気なく買い物をしているようでも、足し算・引き算・割合の計算・単価の比較など算数を多く使っています。
また、レジでの間違いやトラブルに気付くためにも、日頃の買い物での算数は欠かせません。
お金の管理で算数をつかう
お小遣いなどのお金を管理する際も算数が必要です。
- 「1,000円もらって、900円使って残り100円。使いすぎちゃったかな」
- 「残り1,000円で、欲しい本が1,500円。来月お小遣いをもらったら買える」
- 「先月のお小遣いの残りが300円。今月のお小遣いを合わせると800円になる」
上記のように使いすぎていないか確認したり、欲しいものを確実に買うための計画を立てたりと、お金を上手に使うためには算数が必要です。
時間管理で算数をつかう
時間の管理にも算数が必要です。
- 「9時に目的地に着きたい。最寄り駅まで徒歩10分。何時に家を出ようか」
- 「見たいテレビの時間は19時。今は18時40分だから、20分で宿題を終わらせよう」
このように、目的地に到着する時間から出発時間を逆算して求めたり、1日のスケジュールの管理をしたりと、時間の管理で算数を使用する場面は多いです。
時間を計算して管理すると、自由時間が明確になり、限られた時間を有効に使えます。
時間を大切に使うためにも、算数が役立ちます。
料理で算数をつかう
日々の料理でも算数の知識が欠かせません。
- 分量を測る(gとmgなど単位の換算)
- 人数に応じてレシピの分量を加減する
- 人数分に分ける
レシピによっては、材料や調味料がgで表記されていたりmgで表記されていたりします。
全てのレシピで単位が統一されているわけではないため、ときには単位を変換しなくてはならず、算数の力が自然と求められます。
また、レシピに沿った美味しい料理を、人数分用意したり均等に分けたりするには算数を使います。
料理には難しい計算は必要ありませんが、基本的な算数の理解が必要です。
算数が必要な理由③受験や試験で考える力を試されるから
算数が将来役に立つ三つ目の理由は、受験や試験です。
将来の夢を広げるには、希望する中学校・高校・大学などに進学する必要があります。
そのためには、受験を突破しなくてはいけません。
算数や数学は、考える力が可視化される教科なので、どの学校も重要視しています。
また、受験だけでなく、医療・会計・エンジニア系などの資格試験でも、計算問題や数値を読み取る問題が出題されます。
将来の夢への通過点となる受験や試験を突破するには、算数学習が欠かせません。
算数が生まれた理由から考える必要性
そもそも、なぜ算数が生まれたのかを考えると、私達に算数が必要な理由がみえてきます。
算数は、昔の人々の暮らしのなかで自然に生まれました。
- 収穫物を数え、平等に分ける
- 家や道具を作るために必要な材料を数えて用意する
- 土地の広さや距離を測る
など、さまざまな場面で算数が必要でした。
算数は人々がなるべく平和に、そして便利に暮らすために必要な道具です。
そして、算数は生活や文化、経済の発展を支えてきました。
私たち一人ひとりが算数を学ぶことは、便利で快適な社会を維持し、さらに発展させていくうえで欠かせません。
そのため、ほとんどの国では算数が義務教育となっており、学校でみんなと一緒に学びます。
算数を学ぶと身につく力

将来に必要な、算数で身につく力について解説します。
生活力
「生きるための道具」である算数を勉強すると、生活力がつきます。
- お金の管理
- 時間の管理(スケジュール管理、逆算力)
- 料理
- 生活情報(数値)の読み取り
これらは、日常生活を過ごすうえで必要な力です。
算数を勉強しない場合、数量の感覚が身につかず、買い物や時間の管理などで必要な判断ができない可能性があります。
算数を学ぶと、日常生活がうまく回るようになります。
論理的思考力・問題解決力
算数の学習では、筋道を立てて考え問題を解くため、論理的思考力と問題解決力が育ちます。
論理的思考力や問題解決力は、学力の向上や、仕事や日常のトラブルに対応するために必要な力です。
情報や状況を整理し、自分なりに判断し行動することを求められる現代では、重要視される能力です。
算数で論理的思考力や問題解決力を身につけないまま大人になると、詐欺に合いやすくなったり、よく理解しないまま契約したりと、トラブルに巻き込まれかねません。
学童期に算数をしっかり学び、論理的思考力や問題解決力を身につけることは大切です。
算数以外の学習への応用力
算数をしっかり勉強すると、ほかの教科にも役立つ力が身につきます。
応用できる教科と例をみていきましょう。
教科 | 応用する場面 |
理科 | 観察・実験での計測やグラフの理解 |
社会 | 統計や人口・面積の理解 |
国語 | 倫理的に情報を整理し構成を理解 |
体育 | 点数の計算や時間配分 |
図工・家庭科 | 作業工程の理解 |
理科、社会をはじめ、さまざまな教科に算数の理解が必要であることが分かります。
算数の学習は、学力全体の底上げにつながります。
表現力・読解力
表現力や読解力も、算数の学習で身につく能力です。
算数は途中式を書き、考えた道筋を人に伝えなくてはいけません。
そのため、自分の考えを相手に伝える表現力が身につきます。
また、考えを他者へ正しく伝えるには、問題文を正確に読み取り、ひっかけに気付く必要があるため、読解力も身につきます。
算数が将来役に立つ理由でよくある質問

算数の将来性についてよくある質問をみていきましょう。
算数は何の役に立ちますか?
算数は受験や仕事のほか、日常生活のあらゆる場面で役に立ちます。
受験 | 考える力を数値化学力の判断 |
仕事 | 業務に算数が必要(医療、会計、税務、エンジニアなど)売上や利益の計算問題の対応と解決 |
日常生活 | 買い物でのお金の管理スケジュールや時間の管理料理の配合や人数分の調整表や降水確率など日常で数値化されている情報の理解 |
このように、算数は日々の生活を送るうえで欠かせない、生活の土台です。
算数ができるメリットは?
算数ができるメリットは、以下のとおりです。
- 将来の選択肢が広がる
- 他の教科の理解が深まる
- 日常生活に応用できる
算数はどの職業にも必要ですが、とくに医療系や経済系、科学技術系の職業などは算数の理解が必須です。
また、算数は理科や社会などの教科を理解するうえで欠かせません。算数の勉強は、学力全体の底上げが期待できるため、将来の可能性を広げられます。
また、お金の管理や時間の管理などで算数は日常生活に浸透しています。
算数の学習では、論理的思考力や問題解決力も身につくため、身近なトラブルに対応できるようになり、日常を生きる力が育つ点が大きなメリットです。
算数の目的は何ですか?
算数学習の目的は、生活を送るうえで必要最低限の知識を得るとともに、考える力を育てることにあります。
「計算ができる」だけが算数の目的ではありません。
算数によって考える力が育つと、問題やトラブルに適切に対応できる大人に育ちます。
算数には、社会に出てから必要とされる能力の土台を築くという目的があります。
RISU算数なら論理的思考力を鍛えられる

算数の家庭学習には、算数専用タブレット教材の「RISU算数(幼児には「RISUきっず」)」がぴったりです。
RISU算数には基礎から応用まで約10000問を収録。
無理なく苦手を克服し、算数がどんどん得意になるRISU算数の特長をご紹介します。
1.「無学年制カリキュラム」で一人ひとりにマッチ

RISU算数では無学年制カリキュラムを採用。
学年を超えてどんどん先取り学習を進めることも、つまずいた分野で学年を遡って復習することもタブレット一台で完結します。
2.「チュートリアル」「解説動画」で疑問を解決

新しい学習は丁寧なチュートリアルからスタート。
視覚的イメージで理解できるから、初めての勉強内容でも問題をすらすら解くことができます。

分からない問題は解説動画で疑問を解決。
東京大学をはじめとするトップ大学生チューターによる解説動画や、応援メッセージ動画は、「わかりやすい!」と大人気です。
3:文章問題・図形問題が豊富

RISU算数では、図形問題や文章問題が基礎から応用まで豊富に出題されます。
計算問題だけでく、段階的にしっかりと考えることで、算数の本質的な理解につなげることができます。
4:「スペシャル問題」で思考力を鍛える

算数オリンピックや中学入試なども「スペシャル問題」として多数収録。
スペシャル問題は通常問題を解き進めるとゲットできる「鍵」を集めることで挑戦できるハイレベルな問題。
「もっと難しい問題を解きたい!」という好奇心旺盛なお子さんはぜひ挑戦してみてください。
RISU算数では、基礎的な計算問題からハイレベルな文章問題まで、算数の学力をバランスよく伸ばすことができます。
5:保護者も安心のサポート体制

自動採点機能や保護者の方への学習進捗お知らせするメールといった、学習サポート機能が満載。
さらにお子様のつまずきを検知すると、ベストなタイミングでヒントの解説動画を自動配信。
仕事や家事育児に毎日忙しいおうちの方も、隣でつきっきりになる必要はなく、安心して子どもの学習を見守ることができます。
まとめ:算数は生きる力をつける!
ここまで、算数が将来役に立つ理由について解説しました。
算数は、将来の選択肢を広げ、暮らしやすい生活力を持つための道具です。
受験や資格試験では、算数によって考える力が試されます。
また、仕事では算数で身につく論理的思考力や問題解決力が必要とされます。
算数は将来の可能性を広げるために欠かせない学問です。
さらに、お金や時間を正しく管理したり、さまざまな数値化された情報を読み取ったりと、日常生活に算数は欠かせません。
算数で生きる力を身につけ、将来に役立てましょう!
RISU算数を活用した中学受験のリアルな体験談はこちらの記事でご紹介しています。
RISU算数の機能をうまく活用して志望校合格を果たしたエピソードを参考にしてくださいね。
RISU算数を中学受験に徹底活用!入塾準備から志望校合格までリアルな体験談をご紹介
またRISU公式ブログでは、算数オリンピックメダリストや先取り学習での算数検定合格者、大手塾主催模試での成績優秀者など、お子様の声を中心にご紹介しています。
ぜひ一度お読みください!