RISU 学び相談室

2018/05/10

小学2年生への「時計」のわかりやすい教え方は?

小学2年生の娘は算数の「時計」が苦手で、つまずいてしまっています。算数が嫌いになってしまう前に克服させたいので、わかりやすい教え方が知りたいです。
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RISU算数スタッフの回答
10進法が基本となる算数の中で、「時計」は12進法、24進法、60進法といった、
変則的な数え方をする点が他の分野とは大きく異なるため、時計に苦手意識を持つお子さんは多くいます。
さらに加えて、現代ではアナログ時計を目にする機会が減っていることも、 時計につまずくお子さんが増えている原因と考えられます。

時計の学習は、小学1年生の「時計の読み方」から始まり、
学年が上がるごとに、計算と組み合わされた複雑な文章問題へと難易度が上がっていきます。
また中学受験では時計を使った応用出題は頻出ですので、重要な単元と言えます。

時計でつまずかないためには、なるべく早くから生活の中で時計に親しみ、
実体験を積み上げ、さらに学習を通して理解を固めることが大切です。

もしすでに時計に苦手意識を持ってしまっていても、ご紹介するポイントを一つずつ確実に進んでいけば大丈夫。
ぜひ最後までお読みいただき、お子さんが自然に時計学習の理解を深めていけるよう、
おうちの方にも日常の中でできるサポートをしていたければと思います。

アナログ時計を使うのが「時計」学習のスタート

「時計」の単元は苦手な単元ランキング上位に来る単元です。
現代の子供たちはデジタル時計のある生活を送っているため、
アナログ時計に触れる機会が減ってきています。

子供の「分からない」の根本には実体験が不足していることがよくあります。
つまり、長針・短針・秒針が動いていく様子を目で見て体感する経験が不足することが、
算数の「時計」の単元が苦手の大きな要因になるのです。

算数は積み上げの教科。
階段のように基礎から一段一段積み上げて学んでいきます。
つまり一つの単元でつまずくと、それ以降の単元でさらに分からなくなる
という事態になってしまうのです。

実際「時計」でつまずいてしまうと、高学年になったときに時計関連の計算問題、文章題、図形問題が全く解けなくなってしまいます。
小さいうちからアナログ時計を身近に置き、自然と頭に浮かべられるようにしておく必要があります。

特に中学受験では時計は入試頻出の重要単元。
中学受験を見据えるなら、低学年のうちから盤石の基本を固めていく必要があります。
ぜひこちらのページもご覧ください。
3年生からの受験準備

「時計」の勉強の進め方

では、低学年のうちに、どのようにして「時計」の単元を克服すれば良いでしょうか。

まず準備として、お子さんが普段の生活の中でアナログ時計に触れられる機会を作るようにしましょう。
特にリビングなど生活の中心になる場所には、壁の高い位置だけでなく、お子さんの目に入る高さや手に取れる場所にもアナログ時計を置くのをお勧めします。

その際は表記がローマ数字や記号ではなく、「1,2,3・・・」で表記される算用数字のものを選びましょう。

タイマー機能つきの知育時計もおすすめ。
時間を意識して効率良く勉強するのに、タイマーを使うのは有効ですので、
一つ持っておくとお子さんの自立的・自律的な学習の助けになるでしょう。


そしておうちの方は、お子さんに時計を意識させる会話を日常で行いましょう。
例えば、「15時になったらおやつにしよう」など、簡単な会話で構いません。

「お子さん自身に何時になったらお風呂に入る?」とお子さん自身に時計を見て時間を決めてもらうのもおすすめです。


ここまでの準備ができたら、次の7つのステップに沿って時計の学習を進めていきましょう。

  1. 短針だけに注目する
  2. 長針だけに注目する
  3. 5とびで60までの数で言えるようにする
  4. 60進法を理解する
  5. 午前と午後の概念を理解する
  6. 短針長針の複合的な時刻の読み方を勉強する
  7. 半端な時刻を読めるようにする

1.短針だけに注目する

1時、2時といったちょうど0分になる時刻を覚えます。
この際24進法でも、午前・午後の12進法でも時刻を正しく言えるようにします。
「12時以降の13~24時は午後で、午後1~12時に相当する」と理解することが難関です。

上記で午前と午後の概念理解に使った紙のアナログ時計を使い、
1時から24時まで順に数えて行きましょう。
13~24時が2周目であることを実感させてあげて下さい。
そして時間から12時間を引いて午後表記に替えられるようにしましょう。

2.長針だけに注目する

上記のステップが完璧に出来るようになって初めて長針に注目します。

「15分の時、長針はどこにあるかな?」と聞いた時にお子様が長針の位置を指さしできるようにします。
完全に覚えるまでは時間がかかりますが、2のステップのように
「時計の数字を指さして何分かを考えること」を交互に行い、
長針の理解を深めるのが良いでしょう。

3.「5とび」で60までの数で言えるようにする

アナログ時計の1~12の表示を指さしながら、5から60までを5とびで数えられるようになることが目標です。
5とびの数え方を身に着けるには声に出して覚える他ありませんので、根気よくお風呂などで一緒に練習してあげて下さい。

60まで行ったら再び5に戻ることを教えてあげて下さい。
これが次に続く60進法の理解へと繋がります。

4.「60進法」を理解する

10進法に慣れているお子さんが時計の学習で混乱してしまう原因は60進法。
「1時間の半分は0.5時間だから50分」といった考え方をしてしまう子が多くいます。
小学2年の時点で「60進法」という言葉は敢えて使う必要はありません。
「60分経つと1時間。120分経つと2時間。1時間は何分のまとまりになっているかな?
とお子さん自身に60のまとまりに注目して考えるよう促してみましょう。

5.午前と午後の概念を理解する

「12時まで行くと、13時=午後1時になる」と理解するのは難しいかもしれません。
1日が24時間で出来ていることを教え、ちょうど半分の正午で午前と午後が別れ、1日で時計を2周していることを覚えます。
正午という言葉も文章題に出てくるので、覚えましょう。

この際アナログ時計を紙に書き、一緒にお子様の一日の流れを書き記していくと、
時計が2周することを実感できると思います

「午前は朝、午後は夜」と覚えてしまうと、正午過ぎのお昼や深夜の時間帯が午前か午後かわからなくなってしまうため、おすすめしません。

6.短針長針の複合的な時刻の読み方を勉強する

ここで初めて短針と長針を合わせて時刻を考えます。
しかし、5進法以外の半端な「48分」などはまだ触れないでおきましょう。
まずは簡単な「3時5分」や「6時55分」などから始めます。

短針がぴったりと数字を指さなくなるので、時刻が分かりにくくなるかもしれません。

「数字と数字の間に短針があったら、近い方の数字ではなく、すべて小さい方の数字の時刻である」ということを教えてあげましょう。
例えば「12時55分」の時の短針は1に近いですが時刻は12時台である、ということです。

7.半端な時刻を読めるようにする

以上のステップを完全に理解できていたとしても、半端な時刻を読むことはまだ難しいです。

これまでに頭の中にアナログ時計を描き、時間を進めたり遡ったりする訓練ができていることが大事です。

特に長針は、一番近い「5とびの数え方でした時刻」に1~3分足したり引いたりして考えます。

RISU算数では、お子様のタブレット学習でのつまずき方を自動検知して、そのタイミングでこのような解説の動画をお送りしています

また現役の東大生や早稲田生がデータ管理されたお子様の学習状況を把握し適切なアドバイスを送ることで、分からない部分を分からないままにせずに即座に理解してもらうためのフォローを行っています。

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