「桐朋学園小学校と桐朋小学校は何が違うの?」
「どちらの倍率が高いの?」
「うちの子にはどちらが合っているのだろう?」
小学校受験を検討している保護者の中には、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
両校とも桐朋学園の理念を持った共学校であり、自由でのびのびとした校風が魅力です。
一方で、教育内容や学校生活には違いが見られるため、学校選びではそれぞれの特徴や教育方針がお子さんに合っているかを確認することも大切です。
本記事では、桐朋学園小学校と桐朋小学校の違いを比較しながら、倍率や難易度、進学先について解説します。
志望校を迷っている方は、ぜひ学校選びの参考にしてください。
目次
桐朋小学校と桐朋学園小学校を比較
まずは両校の基本情報を比較してみましょう。

桐朋小学校の概要
桐朋小学校は、1955年に東京都調布市で開校した共学校です。
同じ仙川キャンパスにある桐朋幼稚園、桐朋女子中学校・高等学校普通科、桐朋学園芸術短期大学とともに、桐朋学園の女子部門に所属しています。
子どもが「今」を大切にしながら、自ら考え行動する力を育むことを目指しており、次のような教育目標を掲げています。
- 子ども一人ひとりを原点にした教育
- 社会の主人公となりゆくための根っこをそだてる
これらのために、子どもの自治や実体験、学びの過程などを大切にしているのが特徴です。
1学年72名と小規模の学校で、1・2年生は24名×3クラスと少人数で編成され、手厚い指導がおこなわれています。
桐朋学園小学校の概要
桐朋学園小学校は、1958年に東京都国立市で開校した共学校です。
同じ国立市内にある桐朋中学校および桐朋高等学校(男子校)とともに、桐朋学園の男子部門に所属しています。
興味のあることに挑戦できる環境や異学年との関わりの中での学びを大切にしており、次のような教育目標を掲げています。
- 基礎学力を充実させる
- 心身を鍛える
- 情操を培う
これらのために、国語・算数・理科・社会といった基礎科目の定着、登山や遠泳、異学年交流を大切にしています。
1学年68名で、34名2クラスの編成となっているため、子ども間の結びつきも深まりやすい学校です。
桐朋小学校と桐朋学園小学校の違い
桐朋小学校と桐朋学園小学校の基本情報の違いを比較してみましょう。
| 項目 | 桐朋小学校 | 桐朋学園小学校 |
| 場所 | 調布市 | 国立市 |
| 所属 | 桐朋学園女子部(共学) | 桐朋学園男子部(共学) |
| 通学条件 | 指定の通学区域あり交通機関の乗り換えは1回まで新宿駅での乗り継ぎは不可通学時間は60分以内 | 指定の通学区域あり通学時間は60分程度 |
| 昼食 | お弁当(おにぎり・パン販売あり) | お弁当(弁当注文可能) |
| 宿泊合宿 | 八ヶ岳合宿(4~6年生) | 御岳林間学校(3年)西湖湖畔学校(4年)奥蓼科林間学校(5年)岩井林海学校(6年) |
両校とも指定された通学条件があり、特に桐朋小学校では乗り換え回数や利用駅に関する条件が設けられているため、受験を検討する際は事前に確認しておきましょう。
また、どちらの学校も宿泊行事を通した学びを大切にしていますが、桐朋学園小学校では登山や遠泳といった心身を鍛える行事が含まれるのも特徴です。
昼食は両校ともお弁当が基本ですが、桐朋小学校ではおにぎりやパンの販売があり、桐朋学園小学校では事前予約による昼食注文サービスを利用できます。
このように、両校は共通する教育理念を持ちながらも、通学条件や学校生活の細かな部分に違いがあります。
桐朋小学校と桐朋学園小学校の倍率・難易度の違い
ここでは、両校の入学試験について、倍率や難易度を解説します。
桐朋小学校の募集人数と倍率
桐朋小学校の募集人数は男女合わせて72名です。
しかし、公表されている募集人数には桐朋幼稚園からの内部進学者(約26名)を含むため、外部受験者の募集枠は実質46名である点に注意が必要です。
これに対し志願者数は例年500名前後で推移しており、志願者倍率はおよそ10倍となっています。
また、桐朋小学校は男子の志願者数が女子よりも多い傾向があり、男女によって倍率に大きな差があります。
男女別の実質倍率は以下のとおりです。
| 桐朋小学校 | 男子 | 女子 |
| 志願者数 | 約330名 | 約160名 |
| 受験者数 | 約270名 | 約120名 |
| 合格者数※内部進学者含まず | 約30名 | 約40名 |
| 実質倍率 | 9倍 | 3倍 |
合格者数には入学辞退者を見込んだ人数が含まれており、男子は数名、女子は10〜20名程度の辞退者が発生する傾向があります。
その結果、実質倍率は男子が約9倍、女子が約3倍となっており、男子の方が競争率の高い入試となっています。
桐朋学園小学校の募集人数と倍率
桐朋学園小学校の募集人数は男女合わせて68名です。
桐朋学園男子部には幼稚園が設置されていないため、桐朋小学校のような幼稚園からの内部進学者はいません。
そのため、募集定員68名のすべてが外部受験生の募集枠となります。
これに対し、志願者数は例年650名前後で推移しており、志願者倍率はおよそ9倍となっています。
また、男子の志願者数が女子よりも多い傾向があるため、倍率は男女で大きく異なります。
実質倍率は以下のとおりです。
| 桐朋学園小学校 | 男子 | 女子 |
| 志願者数 | 約450名 | 約210名 |
| 受験者数 | 約400名 | 約170名 |
| 合格者数 | 約50名 | 約65名 |
| 実質倍率 | 8倍 | 2.6倍 |
合格者数には入学辞退者を見込んだ人数が含まれており、男子は約15名、女子は約30名の辞退者が発生すると考えられます。
また、女子の実質倍率が2.6倍であるのに対し、男子は約8倍となっています。
桐朋小学校と同様に、桐朋学園小学校も男子の競争率が高いといえるでしょう。
「筑波大学附属小学校の受験は難しい?倍率や試験内容を教えてください(学び相談室)」
桐朋小学校・桐朋学園小学校の合格難易度
桐朋小学校・桐朋学園小学校は、どちらも男子において実質倍率が約8〜9倍とされており、合格難易度が非常に高い学校です。
桐朋小学校は実質の募集枠が男女各23名と外部受験生にとって狭き門となるため、合格の難しさを感じる保護者も少なくありません。
一方、桐朋学園小学校も志願者数が多く、高い人気を誇る学校です。
桐朋小学校の方が倍率は高くなりやすい傾向がありますが、大きな差はなく、男子は両校とも難関校であると言えます。
女子については、どちらの学校も倍率は2〜3倍程度で推移しており、競争率は比較的落ち着いています。
ただし、いずれも人気校であることに変わりはなく、基本的な受験対策が欠かせません。
桐朋小学校と桐朋学園小学校の試験内容を比較
桐朋小学校と桐朋学園小学校は、試験内容や評価の観点にも若干の違いがあります。
ここでは、両校の具体的な試験内容について見ていきましょう。
桐朋小学校の試験内容
桐朋小学校は、筆記試験を実施しないノンペーパー校です。
主な試験内容は以下のとおりです。
- 指示制作・絵画
- 行動観察(制作物を使った遊びなど)
- 個別テスト(言語、10までの数量)
個別テストは、条件から答えを推理したり、積み木を使った問題に答えたりします。
そのため、口頭での指示を正確に聞き取る力に加え、思考力や数量感覚、言語力が求められます。
行動観察では、4人前後のグループで制作物を使った遊びや共同作業をおこなう中で、協調性や課題に取り組む姿を評価されます。
なお、桐朋小学校では受験生面接や保護者面接はありません。
代わりに志望動機書の郵送や当日に提出するアンケートを通して、家庭の教育方針をしっかりと伝える必要があります。
桐朋学園小学校の試験内容
桐朋学園小学校もノンペーパー校で、受験生・保護者の面接はありません。
実施される試験内容は以下のとおりです。
- 指示制作・絵画
- 行動観察
- パズル
特徴的なのは他校ではあまり見られない独自のパズルが出題される点です。
色の決まりなど、いくつかのルールに従って根気よく完成させる必要があり、難易度が高いため合格者であっても最後まで取り組めないケースは少なくありません。
また、ノンペーパー校ではあるものの、指示を正確に聞き取る力や課題の意図を理解する力、思考力などが求められます。
そのため、実際にはペーパー対策で培われる基礎的な力も必要となる、総合力重視の試験といえるでしょう。
試験内容の違い
桐朋小学校は、個別テストや行動観察などを通して、子どもの思考の過程や周囲との関わりを丁寧に見ている点が特徴です。
また、志望動機書やアンケートを通して、家庭の教育方針や親子の関わり方についても確認されます。
一方、桐朋学園小学校では、難易度の高いパズル問題や行動観察を通して、粘り強く取り組む姿勢や意欲、ルールを意識しながら自分をコントロールする力を見ています。
このように桐朋小学校と桐朋学園小学校では試験のポイントが異なっているため、受験にあたっては、それぞれの特徴を踏まえた対策が必要です。
桐朋小学校・桐朋学園小学校の進学傾向
桐朋小学校と桐朋学園小学校は卒業後の進路が共通しており、男子は桐朋中学校、女子は桐朋女子中学校への内部進学制度が設けられています。
男子は両校合わせて約70名(桐朋小学校36名、桐朋学園小学校34名)が在籍しており、そのほとんどが桐朋中学校へ進学します。
一方、女子も両校合わせて約70名が在籍しており、そのうち桐朋女子中学校へ内部進学するのは約60名です。
女子の方が外部受験を選ぶ割合はやや高いものの、全体の9割の生徒が内部進学を選択しています。
そのため、両校とも基本的には内部進学を前提として受験する家庭が多いといえるでしょう。
桐朋小学校・桐朋学園小学校の内部進学対策
桐朋中学校・桐朋女子中学校へ内部進学するためには、校長先生の推薦が必要です。
内部進学を希望する場合、学習面や生活面に大きな問題がなければ推薦を受けられるとされています。
ただし、桐朋小学校・桐朋学園小学校には通知表や定期テストがありません。
そのため、在学中は学力の到達度や学年内での立ち位置を把握しにくく、内部進学後に学習面で戸惑うケースもあります。
特に男子の場合、桐朋中学校は偏差値64(四谷大塚)と進学校であるため、中学受験を経て入学してきた生徒との学力差を感じる子どもは少なくありません。
そのため、内部進学だからといって安心するのではなく、小学校のうちから家庭学習の習慣を身につけておくことが大切です。
通学や習い事で忙しい場合は、RISUなどのタブレット教材などを活用しながら、無理なく学習を継続すると、基礎学力の定着にもつながるでしょう。
桐朋小学校・桐朋学園小学校はどんな家庭に向いている?
桐朋小学校・桐朋学園小学校は、どちらも「自由でのびのびとした校風」のイメージが強い学校です。
男子で、のびのびと育ちながら将来的には大学受験にも力を入れたいと考えている家庭には、両校とも有力な選択肢になりやすいでしょう。
また、女子の場合も、主体性や物事のプロセスを大切にしながら、さまざまな将来の可能性を考えている家庭に向いている学校といえます。
では、それぞれの学校にはどのような子どもや家庭が向いているのでしょうか。両校の特徴をもとに見ていきましょう。
桐朋学園小学校が向いている家庭
桐朋学園小学校は、合宿や自然体験、共同活動が充実しており、子どもが体を動かしながら学ぶ場面が多い学校です。
そのため、次のような子どもや家庭に向いているといえるでしょう。
- 体を動かすことが好き
- 友だちと一緒に活動するのが楽しい
- まずやってみてから考えるタイプ
- 経験から学ばせたい
実際の体験を通して学ぶことが好きな子どもや、さまざまな経験の中で成長してほしいと考える家庭と相性のよい学校です。
桐朋小学校が向いている家庭
桐朋小学校は、体験を大切にしながらも、その経験を言葉にしたり、深めたりする学びが特徴です。
そのため、次のような子どもや家庭に合いやすい傾向があります。
- 感じたことをじっくり考える
- 試行錯誤しながら取り組む
- 自分の考えを言葉にしたい
- 物事の過程を大切にしたい
イメージとしては、「じっくり考えを深める子」が安心して学びやすい環境です。
桐朋小学校・桐朋学園小学校の受験でよくある質問

最後に、桐朋学園小学校と桐朋小学校の受験を検討している保護者からよくある質問をまとめました。
桐朋学園小学校と桐朋小学校は同じ学校ですか?
いいえ、同じ学校ではありません。
どちらも桐朋学園が運営する私立小学校ですが、所在地も異なり桐朋学園小学校は東京都国立市、桐朋小学校は東京都調布市にあります。
のびのびとした校風には共通点がありますが、学校生活や進学先、教育の特色などにも違いが見られます。
どちらの倍率が高いですか?
男子は、桐朋小学校・桐朋学園小学校ともに実質倍率が8〜9倍程度、女子も両校とも2〜3倍とされており、大きな差はありません。
桐朋小学校は内部進学者を含めた定員設定となっているため、外部受験生の募集枠が少なくなる年があります。
そのため、桐朋小学校のほうが倍率がやや高くなる傾向があります。
塾に通わないと合格は難しいですか?
桐朋小学校は、小学校受験のための特別な詰め込み学習を好ましくないと考えている学校です。
実際の入学試験でも、年齢相応に身につけている力や、子ども本来の姿を見る内容が中心であり、難問が出題されるわけではありません。
しかし、5〜6歳の子どもにとって、慣れない環境で落ち着いて力を発揮することは難しく、緊張や不安から、本来の力を十分に発揮できないケースもあります。
そのため、試験形式や出題傾向に慣れておくために、桐朋小学校に毎年合格者を出している幼児教室で準備を進めると安心です。
一方、桐朋学園小学校では、難易度の高いパズル問題に加え、指示の聞き取りや行動観察、絵画・制作など幅広い力が求められます。
特に、初めて見る課題に対して試行錯誤しながら取り組む力や、指示を理解して行動する力は、一朝一夕で身につくものではありません。
そのため、桐朋学園小学校を目指す場合も、出題傾向を理解している幼児教室で計画的に準備を進めると良いでしょう。
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桐朋小学校・桐朋学園小学校まとめ
桐朋小学校と桐朋学園小学校は、どちらも桐朋学園が運営する私立小学校です。
所属する部門や所在地、学校生活には違いがあるものの、子どもを型にはめず個性を尊重し、自ら考え行動する力を育むという共通した精神があります。
男子は桐朋中学校、女子は桐朋女子中学校への内部進学制度があるため、将来的に大学受験を見据えながら、のびのびとした環境で学ばせたい家庭にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
一方で、両校とも特に男子は実質倍率が8〜9倍に達する難関校です。
受験では子どもらしさを大切にしながらも、それぞれの学校の試験内容に合わせた準備が欠かせません。
また、学校選びでは難易度だけでなく、子どもの性格や学び方との相性も重要なポイントです。
子どもが自分らしく成長できる環境かどうかを見極めながら、志望校選びを進めてみてください。
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