そのため、「学習院初等科の倍率はどれくらい?」「どんな子どもが合格する?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
学習院初等科は、付属大学を持つ伝統校でありながら外部受験にも理解があり、ご家庭ごとに柔軟な進路選択が可能という特徴があります。
この記事では、学習院初等科の倍率や人気の理由をはじめ、学校の教育方針や試験内容、合格しやすい子や家庭の特徴まで解説します。
学習院初等科の受験を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
学習院初等科の志願倍率と実質倍率

学習院初等科の志願倍率は約9倍となっており、都内私立小学校の中でも高い水準です。
- 募集人数:80名(男女各40名)
- 志願者数:約720名
- 志願倍率:約9倍
一方で、辞退者を見込んで募集人数より多くの合格者を出すため、実質倍率は約5.5倍となっています。
- 合格者数:約130名
- 実質倍率:約5.5倍
学習院初等科は第一志望校として選ばれるケースが多い一方で、早稲田実業学校初等部や慶應義塾幼稚舎をはじめとする難関校との併願者も少なくありません。
そのため、募集人数に対する志願者数は多いものの、志願倍率と実質倍率には一定の差があると考えられます。
志願倍率に比べると実質倍率はやや落ち着いていますが、それでも約5.5倍と高い競争率です。
人気校であることに変わりはなく、十分な受験対策が必要な学校です。
学習院初等科の倍率が高い理由
学習院初等科が毎年高い人気を集める理由を見ていきましょう。
伝統校として人気が高いため
学習院初等科の倍率が高い理由の一つが、140年以上の歴史を持つ伝統校であることです。
皇室ゆかりの学校として知られ、長い歴史の中で培われた教育理念や校風に魅力を感じて志望する家庭は少なくありません。
学習院では、創立以来、基礎・基本を大切にしながら礼節や人格形成を重視する教育を受け継いできました。
こうした落ち着いた校風は卒業生や保護者からも高く評価されており、親子二代・三代にわたって受験する家庭も見られます。
また、皇族をはじめ、政治家や実業家、学者など各界で活躍する多くの人材を輩出してきたことも、伝統校としての信頼につながっています。
大学附属志向・大学受験志向のどちらの層にも人気のため
学習院初等科は、学習院大学までの一貫教育を受けられる環境が整っていることも、多くの家庭から支持される理由の一つです。
一方で、外部受験を制限しておらず、中学受験や高校受験、大学受験など、子どもの成長や希望に合わせて進路を選択できます。
そのため、大学までの内部進学を目指す家庭だけでなく、将来的には外部受験も視野に入れたいと考える家庭からも人気です。
小学校受験では、大学までの一貫教育を希望する家庭・大学受験を前提とする家庭・中学受験を見据える家庭の大きく3つの受験層に分かれる傾向があります。
学習院初等科は、そのうち一貫教育を希望する家庭と、将来的な外部受験も視野に入れる家庭の双方にとって選択肢となるため、志願者数が多くなりやすい学校となっています。
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考査日が複数あり併願しやすいため
学習院初等科は、考査日が複数設けられているため、他校と併願しやすいことも倍率が高くなる理由の一つです。
考査は例年11月1日から5日のうち、学校が指定する1日に実施されます。
生年月日や性別に応じて受験日と集合時間が指定されるため、受験生全員が同じ日に考査を受けるわけではありません。
都内の小学校受験では、11月第1週に多くの学校が考査を実施します。
出願後に考査日や集合時間を通知する学校も多く、受験スケジュールが直前まで確定しないのが小学校受験の特徴です。
そのため、第一志望校に加えて複数校へ出願し、考査日が重ならなければ学習院初等科を併願校として選ぶ家庭もあります。
学習院初等科は学校そのものの人気に加え、受験スケジュールの都合もあいまって、多くの志願者が集まる学校となっています。
学習院初等科ってどんな学校?
ここでは、学習院初等科の特徴や教育方針について見ていきましょう。
華族学校として設立
皇族が通う学校として知られる学習院ですが、そのルーツは江戸時代までさかのぼります。
光格天皇が教育機関を構想し、仁孝天皇の時代には公家の教育機関を設立する計画が進められました。
その後、孝明天皇の時代に京都御所の東側へ学問所が設けられ、「学習院」と書かれた勅額が下賜されたことから、正式に「学習院」の名称が用いられるようになります。
明治維新後、政治の中心が東京へ移ると、華族の子弟が礼節や教養を身につけ、社会を担う人材を育成するための華族学校として東京に新たに開校しました。
開校時には明治天皇・皇后両陛下が臨席するなど、創立当初から皇室と深いゆかりを持つ学校として歩んできました。
1947年に華族制度が廃止されると、学習院は特定の身分のための学校ではなくなり、現在では会社員や公務員など、さまざまな家庭の子どもたちが学んでいます。
子どもの内面を重視した教育
学習院初等科では、「質実剛健」と「自重互敬」の精神を教育の柱としています。
「質実剛健」とは、飾り立てることなく、真面目でたくましく生きることです。一方の「自重互敬」は、自分を律しながら相手を尊重し、思いやりを持って接することを意味します。
どちらも知識や学力だけでなく、人としての在り方を育むために大切にされている考え方です。
こうした理念のもと、学習院初等科では「真実を見分け、自分の考えを持つ子ども」の育成を教育目標に掲げています。
そのため、「人に迷惑をかけない」「人の厚意に感謝する」といった基本的な生活習慣や礼節も、日々の学校生活の中で大切にしています。
また、1年生の5月には親子遠足を実施し、親子で学校生活や学年の雰囲気に親しめる機会を設けています。
保護者も学校生活への理解を深めながら、新しい環境へ安心して馴染めるよう配慮されている点も、家庭との連携を重視する学習院らしい取り組みといえるでしょう。
このように学習院初等科では、学力だけではなく、子どもの内面の成長や人格形成を重視した教育がおこなわれています。
基礎基本を大切にする校風
学習院初等科では、知識を詰め込むのではなく、基礎・基本を積み重ねながら学ぶ姿勢を大切にしています。
読み・書き・計算といった学びの土台をしっかり身につけ、その後の学習につながる力を育みます。
なかでも国語教育は伝統的に重視されており、オリジナルの書写教材を用いながら、美しい文字や正しい日本語を身につける指導が行われています。
言葉を大切にする姿勢は、学習院初等科ならではの特徴の一つです。
また、学力だけを伸ばすのではなく、本物に触れる体験や学校行事を通して、豊かな感性や社会性の成長も重視しています。
こうした教育を通して身につけた基礎学力や学ぶ姿勢は、その後の進路選択にも生かされます。
学習院大学への内部進学はもちろん、中学・高校・大学で外部受験を選ぶ場合も、基礎・基本を大切にしてきた学びが、その後の進路選択を支える土台となります。
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学習院初等科の入試内容
学習院初等科では、個別テストや行動観察、保護者面接などを通して子どもや家庭を総合的に評価します。
ここでは、入試内容と評価されるポイントを見ていきましょう。
個別テスト
個別テストは、先生と子どもが1対1で向き合い、起立した状態で実施されます。
口頭試問のほか、クーピーやストロー、折り紙などの具体物を使った出題です。
- お話の記憶
- お話作り
- 図形の構成
- 推理
- 生活常識
- 生活習慣(スモック着脱、箸使いなど)
全体的に難問ではなく、就学後の学習内容を先取りする問題はあまり出題されません。
一方で、先生の話を最後まで聞いて理解する力や、自分の考えを言葉で伝える力、年齢相応の生活習慣や生活常識は身についていることが求められます。
知識量よりも、入学後の学校生活に無理なく適応できる力が備わっているかを見極めるテストといえるでしょう。
行動観察
行動観察では、4〜6人程度のグループで集団制作や玉入れなどのゲームをおこないます。
友達と相談したり、役割分担を決めたりと、協力して取り組む場面が多く設けられています。
そのため、自分の意見を伝える力だけでなく、相手の話に耳を傾け、周囲と協力する姿勢が大切です。
また、ゲームの前後には細かなルールや約束事があり、指示をよく聞いて正しく理解する力や、約束を守って落ち着いて行動する姿勢も求められます。
学習院初等科が教育理念として掲げる「自重互敬」の精神は、行動観察にも反映されていると考えられます。そのため、目立つ行動が評価されるわけではありません。
友達を思いやり、自分を律しながら行動できるかという点も、重要な評価ポイントの一つでしょう。
運動
運動では、スキップやケンケン、平均台、的あて、音楽に合わせたリズム遊びなどの指示行動が出題されます。
運動能力を競う試験ではなく、基本的な運動能力や体幹、リズム感、体の協調性などを総合的に見ていると考えられます。
また、先生の指示を正しく聞いて行動できるか、最後まで意欲的に取り組めるかといった姿勢も評価のポイントです。
そのため、特別な運動技術を身につけるよりも、日頃から体を動かして遊ぶ習慣をつけ、さまざまな動きを経験しておくとよいでしょう。
両親面接
学習院初等科では、子どもの考査と並行して両親面接がおこなわれます。
受験生本人への面接はなく、保護者のみを対象に、5分程度の短時間で実施されるのが特徴です。
父親・母親それぞれに対して、以下のような質問があります。
- 志望理由を教えてください
- 子育てで大切にしていることは何ですか
- 子どもが宿題をしたくないと言ったらどうしますか
- 最近、お子さんを褒めたことは何ですか
- 休日はどのように過ごしていますか など
面接では、模範解答ではなく、日頃の子どもとの関わりを伝えることがポイントです。
また、学習院初等科の願書は自由記入欄が広く、志望動機や家庭の教育方針などについて詳しく記入する形式となっています。
そのため、願書に記載した内容と面接で話す内容に一貫性を持たせることはもちろん、夫婦で教育方針や子育てに対する考え方を共有し、具体的なエピソードを話せるよう準備しておきましょう。
合格する子・家庭の特徴
学習院初等科に合格しやすい子どもの特徴を解説します。
生活習慣がしっかりと身に付いた子
学習院初等科の入学試験では、日々の生活習慣がしっかり身についている子どもが合格しやすいと言えます。
入学試験では、衣服の着脱や箸の扱いなど、家庭で身につけてきた基本的な生活習慣が確認されます。
学習院初等科は基礎・基本を大切にする学校です。落ち着いて学習に取り組むためにも、規則正しい生活や基本的な生活習慣が身についていることは欠かせません。
日頃から身支度や食事のマナー、整理整頓などを子ども任せにするのではなく、家庭で繰り返し経験を積み、丁寧に生活する力を育てておきましょう。
言葉を大切にし、自分の考えを伝えられる子
学習院初等科は、国語教育を大切にしているため、入学試験でも自分の考えを言葉で表現できる子どもが合格しやすい傾向があります。
個別テストでは、自分なりの考えを相手に伝える必要があり、年齢相応の語彙力や表現力が見られています。
また、言語力は個別テストだけでなく、考査中の受け答えや言葉遣いにおいても大切です。
「ありがとう」「お願いします」といった基本的なあいさつや、丁寧な言葉遣いを普段から意識しておきましょう。
乱暴な言葉遣いはその都度やさしく伝え、正しい言葉遣いを身につけられるような対策が必要です。
周囲を思いやり、自分で考えて行動できる子
周囲を思いやる気持ちと、自分で判断して行動する主体性の両方を備えた子どもは、学習院初等科に合格しやすいと考えられるでしょう。
学習院初等科は、一人で競い合うのではなく、友達とともに学び、成長することを大切にしている学校です。
そのため、行動観察などにおいて、自分の役割を果たすだけでなく、勝った友達を素直に認めたり、頑張っている友達を応援したりと、相手を思いやる姿勢がある子どもは評価されやすいと言えます。
一方で、協調性があればよいというわけではありません。
友達の意見に流されたり、周囲の様子につられて行動したりするのではなく、自分で考えながら行動する姿も見られています。
学習院初等科の進路
学習院初等科を卒業した子どものほとんどが、男子は学習院中等科、女子は学習院女子中等科へ内部進学します。
一方で、中学受験や高校受験で外部の学校へ進学する児童も少数ながらいます。
また、高等科を卒業後は約6割が学習院大学へ進学し、残りの4割は他大学への進学を目指します。
学習院は大学附属校でありながら、外部受験を否定する校風ではありません。
子ども一人ひとりの興味や将来の目標を尊重し、本人が進みたい道をそれぞれのタイミングで選べる環境が整っています。
学習院初等科の受験でよくある質問

ここでは、学習院初等科の入試について、よくある質問に回答します。
幼児教室に通わないと合格は難しいですか?
学習院初等科の入試は、難問を解く力や知識量そのものを競う試験ではありません。
しかし、年齢相応の発達の中で高い完成度が求められる学校です。
そのため、家庭での生活経験に加え、幼児教室で入試特有の指示行動や集団活動に慣れておく必要があります。
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学習院初等科の学費はどれくらいですか?
学習院初等科の主な費用は以下の通りです。
- 入学金:30万円
- 授業料:77万4千円
- 給食費・教材費その他:18~25万円
- 維持費:31万2千円
初年度納入金は約160万円です。2年目以降は入学金が不要となるため、年間約130万円程度となります。
また、任意の寄付金制度があり、1口10万円、5口以上が目安とされています。
共働き家庭でも受験できますか?
共働き家庭であっても、学習院初等科の受験自体が不利になることはありません。
実際に共働きの家庭も多く在籍しており、家庭の働き方そのものよりも、教育方針や学校への理解・協力姿勢が重視される傾向があります。
一方で、学習院初等科では親子遠足や父母会など、保護者の関わりが必要となる行事もあります。
そのため、仕事との両立を目指す場合は、家庭としてどのように学校行事へ関わるかを事前にイメージしておきましょう。
学習院初等科に入学後も塾は必要ですか?
学習院初等科に入学した後、必ずしも塾に通う必要はありません。
通塾をしない家庭も多い一方で、中学受験を視野に入れている家庭や、将来の学力向上を見据えて、塾や通信教育を併用するケースも見られます。
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学習院初等科の倍率まとめ
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