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Q

中学受験をめざすなら、どれくらい勉強時間を確保するべき?

Q RISU算数スタッフの回答


中学受験をめざすなら、どれほどの勉強時間を確保するべきなのでしょうか? 本記事では、中学受験に必要な勉強時間や、効率的な時間の使い方について徹底解説します。

お子様に中学受験をさせたいと考えているおうちの方の中で、どれほどの勉強時間が必要なのか気になっている方は多いでしょう。

そこで本記事では、中学受験をめざす上で必要な勉強時間や、効率よく時間を使うポイントについて徹底解説しました。

適切な勉強時間を確保し、効率よく時間を使うことで、合格にまた一歩近づくことができます。
お子様の勉強時間についてお悩みの方はぜひ、参考にしてください。

中学受験をめざす上での勉強時間の使い方

受験勉強にかける時間は人それぞれであり、人によって確保できる勉強時間も変わってきます。ここでは、中学受験をめざす上での勉強時間の使い方について解説します。

量より質

勉強は量よりも質が重要です。どんなに長時間勉強しても、内容が頭に入っていなければ意味がありません。

そして、質の高い勉強をするためにはお子様のモチベーションが重要です。
たとえ塾に通わせたとしても、お子様自身に勉強へのモチベーションがなければ、成績は思うように伸びないでしょう。

嫌々行う5時間の勉強よりも、意欲的に行う2時間の勉強の方が、成績アップにつながるものです。

また、お子様の勉強へのモチベーションが奮わないからといって、おうちの方が頭ごなしに叱責してしまっては逆効果です。
お子様のモチベーションが上がるような、前向きな声かけを心がけましょう。

中学受験は、おうちの方の勧めでチャレンジするケースも少なくありません。
その場合、お子様一人ではモチベーションの維持が難しいものです。

おうちの方は、無理に長時間の勉強を強制するのではなく、お子様が進んで学習したくなるような声かけを行ってあげましょう。
勉強を長時間強制してしまうと、勉強そのものが嫌いになってしまう危険もあります。

漠然と長時間勉強させるのではなく、質の高い勉強を着実に積み上げることを心がけましょう。

低学年から勉強の習慣づけをする

それまであまり勉強をしてこなかったお子様が、小学校高学年になっていきなり受験勉強を開始するのは、非常にハードルが高いといえます。
低学年のうちから毎日30分程度の家庭学習を行い、勉強を習慣づけておくことが大切です。

習慣づけが目的であるため、「平日は一切勉強せず、土日にまとめて勉強する」といった偏りは避けるようにしましょう。

早いうちから家庭学習の習慣をつけておくことで、勉強に対する抵抗を減らすことができます。

また、低学年のうちから勉強を積み重ねておくことで、周りのお友達よりも有利な位置から受験勉強のスタートを切ることができます。

お子様の好きな教科から、1日10分程度からでも構いません。家庭学習の時間を必ず設けるようにしましょう。

算数を重点的に対策する

算数は、中学受験で最も差がつきやすい教科です。

たとえば、社会などは単純な知識量がものを言う側面が強く、覚えた分だけ点数を取ることができます。
一方、算数は時間をかけて原理を理解し、さらにそれを応用する力がなければ、点数を伸ばすことができません。

そのため、算数をしっかり対策している人としていない人で、点数に大きな差がついてしまいます。
受験勉強を行う際には、算数を重点的に対策しましょう。

算数は、勉強を行う上で基本となる「論理的思考力」を鍛える教科です。

ですから、算数に取り組むことによって、他の教科の成績アップにもつながってきます。
「どの教科から取り組めば良いのか分からない」という場合は、算数を重点的に対策するとよいでしょう。

お子様の個性に合わせて勉強時間の使い方を考える

勉強時間は、長ければ長いほどよいというわけではありません。
お子様の個性に合わせて、勉強時間の使い方を考えましょう。

たとえば、長時間集中することが苦手なお子様は、最低限のタスクで効率よく学習を進めることが必要になります。
逆に、長時間集中して勉強できるお子様は、時間をかけて反復演習を行い、理解を深めていくとよいでしょう。

学習時間にこだわるのではなく、効率よく学力を向上させることを重視して、勉強に取り組むことが大切です。
はじめは試行錯誤しながら、最適な勉強時間や時間の使い方を見つけていきましょう。

中学受験生の平均学習時間は1日4時間

中学受験をめざす小学校6年生の平均学習時間は、4時間程度だと言われています。

この数字には、学校での授業時間は含まれていません。
学校の授業にプラスアルファで、これだけの時間を受験勉強に費やしていることになります。
また、夏休みや冬休みなどの長期休み期間には、さらに数時間長く勉強しているでしょう。

もちろん、上記の数字はあくまでも平均時間です。

必ずしも「1日4時間以上勉強しなければ受験に合格できない」というわけではありません。
お子様の学習状況や志望校のレベルなどによって、必要になる勉強時間も変わってきます。

数字にこだわるのではなく、一人一人に合った勉強時間を確保することが重要です。

効率よく勉強するためのポイント

効率よく勉強を進めるには、いくつかのポイントがあります。ここからは、効率よく勉強を進めるための方法について解説します。

①生活リズムを整える

勉強に集中するためには、規則正しい生活を送ることも重要です。
起床・食事・就寝時間を一定に保つことによって、勉強も習慣づけやすくなります。

勉強をするために夜更かしするのではなく、早寝早起きを心がけた上で、勉強時間を確保しましょう。

おうちの方は、食事時間や栄養バランスに気を配り、受験勉強に励むお子様を栄養面からサポートしてあげましょう。

また、お子様が夜更かしをしてしまわないように、生活リズムをある程度コントロールしてあげることも必要です。

特に、夏休みなどの長期休みは、毎朝決まった時間に登校する必要がないため、生活リズムが崩れてしまいがちです。
おうちの方が注意して見守り、必要に応じて声かけを行いましょう。

②集中できる環境で勉強する

受験勉強に取り組む上で重要なことは、勉強時間ではなく集中して取り組むことです。
そのため、集中できる環境で勉強することが重要になってきます。

家で集中して勉強できるお子様もいますが、家にはテレビやゲームなど気が散る要素が多いため、ついつい勉強をサボってしまう…という声もよく聞かれます。

その場合は、塾の自習室を活用することで、塾の先生にいつでも質問できる環境で勉強に取り組むことができます。

また、塾に行くと「勉強しなければいけない」というスイッチを入れることができる、というメリットもあります。
家ではなかなか集中できないお子様は、自習室を活用してみましょう。

③スキマ時間を活用する

日常生活では、さまざまなタイミングでスキマ時間が生まれます。
そうしたスキマ時間を有効活用することで、効率よく成績をアップさせることができます。

問題集を広げ、じっくり考えて解くような勉強は、スキマ時間には不向きです。
逆に、年号・用語の暗記や、英単語のチェックなどは、スキマ時間に向いています。

短時間で簡単に取り組める勉強を、スキマ時間で行うと良いでしょう。

1日にたった10分のスキマ時間でも、1年間に換算すると60時間にもなります。
スキマ時間を有効活用して、ライバルに差をつけましょう。

④睡眠時間を確保する

受験間近になると、「合格できないかもしれない…」という不安から、睡眠時間を削って勉強しようとするケースが見られます。

おうちの方からすれば、お子様が夜遅くまで勉強していると「こんなに頑張っていて頼もしい」と、夜食を差し入れたりして応援してあげたくなるかもしれませんね。

しかし、睡眠時間は絶対に削ってはいけません。

睡眠時間が十分に確保できていないと、集中力の低下につながるのみならず、体調を崩してしまうこともあります。
受験当日になって、寝不足による体調不良で本領を発揮できなかった、などということがあったら大変です。

中学受験を突破する上で、睡眠時間は学習時間と同じくらい重要なのです。
受験間近であっても、7〜8時間は睡眠時間を確保するようにしましょう。

⑤適度に息抜きの時間を持つ

「受験勉強に集中してほしい」という思いから、お子様にゲームやテレビといった娯楽を禁止されるおうちの方もいます。

ゲームやテレビに熱中して勉強が全く手に付かないのであれば問題ですが、休む暇なく勉強漬けにされては、お子様もストレスが溜まってしまいます。
学習モチベーションの低下にもつながりかねません。

実際に、難関中学に合格したご家庭では、受験期でもゲームやテレビなどの娯楽を禁止していなかったケースが多く見られます。

もちろん、中にはゲームやテレビを我慢して、地道な努力を重ねることで難関中学に合格されたお子様もおられるでしょう。
しかし、長期的な学習モチベーションを考慮しても、息抜きの時間を持つことは悪いことではありません。

ゲームやテレビなどの娯楽を許可する場合は、メリハリをつけることが大切です。
お子様と話し合って、1日あたりの利用時間を決めておくとよいでしょう。

あるいは、勉強を一切せずリフレッシュに専念する日を確保することで、次の日からまた集中して受験勉強に取り組める、という場合もあります。

お子様一人一人に合わせたやり方で、息抜きの時間を持たせてあげましょう。

⑥勉強のスケジュールを柔軟に変更する

学習スケジュールを立てて計画的に勉強することは、効率的に受験勉強に取り組む上で非常に大切です。
しかし、毎日スケジュール通りに決まった生活を送ることができるとは限りません。
学校やご家庭の行事、お子様の体調、宿題の量や学習状況など、さまざまな要素でスケジュールが乱れてしまうこともあります。

そうした場合には、勉強のスケジュールを柔軟に変更することも必要になってきます。

スケジュール管理を成功させるためには、勉強の進捗を見ながら柔軟にスケジュールを変更していくことが重要です。

毎週末など、定期的にスケジュールを見直すと良いでしょう。

学年ごとの中学受験対策に必要な勉強時間

つづいて、中学受験をめざす上で必要になる勉強時間について、学年ごとに解説します。

受験勉強を始める時期はご家庭によって様々ですが、ここでは小学4年生からご紹介します。

取り掛かる時期が早ければ早いほど、余裕を持って受験勉強を進めることができます。
中学受験を考えているのならば、なるべく早い時期から受験を意識して勉強させるようにしましょう。

小学4年生

小学4年生では、受験まで時間があるため、受験勉強を始めていないご家庭も多いかもしれません。

この時期に確保するべき1日の勉強時間は、平日1時間程度、休日2時間程度が目安になります。

小学4年生から受験勉強を始めたのであれば、受験本番までに3年間かけて準備を進めることになります。継続的に取り組める範囲で、無理なく勉強時間を設定しましょう。
この時期は、本格的な受験対策というよりは、受験勉強を続けるための学習習慣づくりが主な目的になってきます。

志望校の偏差値やお子様の成績状況にもよりますが、まだ焦らなくても良い時期だと言えるでしょう。

小学5年生

小学5年生になると、徐々に本格的な受験勉強に移行する必要があります。
塾に通っていないのであれば、通塾も視野に入れていきましょう。

この時期には、平日2時間、休日3時間程度の勉強時間を確保できるとよいでしょう。

直前期に受験対策に専念できるよう、5年生のうちに、6年生で習う単元を先取りしておけるとベターです。

小学5年生から受験勉強を始めても、遅すぎるということはありません。
焦らず着実に、目の前の課題をこなしていきましょう。

小学6年生

小学6年生になると、塾での受験対策も本格化してきます。
中学受験をめざすお子様の多くが、1日の大半を勉強に費やすことになるでしょう。

この時期には、平日3〜5時間、休日8〜10時間程度の勉強時間を確保できると安心です。
もちろん、先述の通り、勉強時間は長ければ長いほど良いというわけではありません。

しかし、何度も繰り返し問題演習を行うことで、志望校に一歩、また一歩と近づくことができます。

高い集中力を保ったまま長時間勉強しなければならず、強い精神力も必要になってきます。
つらい時期ですが、ここが踏ん張りどころです。合格を信じて努力を重ねましょう。

まとめ

本記事では、中学受験をめざす上で必要になる勉強時間や、効率的な時間の使い方などについて徹底解説しました。

勉強は「量より質」です。そういった意味では、必ずしも学習時間にこだわる必要はありません。

勉強にかける時間ばかりにこだわって、勉強の質が落ちてしまっては本末転倒です。

たとえ短時間でも、集中して勉強に取り組むことができれば問題ありません。

お子様の性格や学習状況を考慮して、適切な勉強時間を確保してあげるようにしましょう。

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