ペーパー難関校でありながら行動観察も重視され、学力と行動観察の両方を高いレベルで求められるのが特徴です。
中学受験を目指す教育意識の高い家庭が受験するため、受験者のレベルも高く、合格には入念な準備が必要です。
本記事では、洗足学園小学校が難関校である理由や、試験内容、入学するメリットについて解説します。
中学受験を見据えて受験を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
洗足学園小学校が難関校の理由

洗足学園小学校が難関校と言われる理由は、次の3つが挙げられます。
- 倍率が高い人気校である
- 学力だけでは合格できない
- 学力を意識した家庭が集まる
それぞれについて解説します。
倍率は6.5倍
洗足学園小学校は、倍率約6.5倍の人気校です。
まずは募集人員や志願者数のデータを確認してみましょう。
募集人員:80名
志願者数:男子約350人/女子約300人
合格者数:約120名
表面上の倍率は4.5〜5倍ですが、この数字には洗足学園幼稚園からの内部進学者(約20〜25名)が含まれています。
内部進学者は一般受験者と同日に受験するものの、合格率は7〜9割と高水準です。
そのため、実態を把握するには内部進学者を除いて考える必要があります。
一般受験者のみで見ると、倍率は約6.5倍まで上昇します。
首都圏の私立小学校の中でも高い水準であり、神奈川屈指の難関校といえるでしょう。
学力だけでは合格できない
洗足学園小学校は、いわゆるペーパー難関校であり、筆記試験の難易度が高い学校として知られています。
しかし、ペーパー力だけでは合格できません。
洗足学園小学校の入学試験は、1次試験・2次試験に分かれており、どちらも行動観察が実施されます。
2回の行動観察試験を通して、協調性や振る舞いをしっかり評価されるのが、洗足学園小学校の入学試験のポイントです。
ペーパー試験で高得点を取っても、行動観察の結果次第では不合格となります。
反対に、行動観察が優れていても、ペーパーで一定水準に達していなければ合格は難しいのが実情です。
つまり、学力と行動観察の両方を高いレベルで求められるバランス型の入試であることが、合格の難しさにつながっています。
中学受験を意識した家庭が集まりやすい
私立小学校はもともと教育意識の高い家庭が中心ですが、洗足学園小学校は、その中でも中学受験を前提とした家庭が多い学校です。
入学試験への意識も高く、先を見据えた計画的な学習に取り組む家庭が多いため、受験者層のレベルも自然と高まります。
その結果、難しいペーパー試験でも高得点が求められる点が、合格難易度が高いとされる理由の一つです。
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洗足学園小学校の試験内容と対策
洗足学園小学校の入学試験は、1次試験と2次試験に分けられます。
- 1次試験:ペーパー・運動・行動観察
- 2次試験:行動観察・保護者アンケート
それぞれの試験内容について解説します。
ペーパー試験
ペーパー試験は約20分で9枚前後と、短時間で多くの問題をこなす必要があり、正確さに加えて時間配分も重要です。
出題範囲は幅広く、次のような分野からバランスよく出題されます。
- お話の記憶
- 理科的常識
- 条件推理
- 生活常識
- 運筆・模写
- 昔話
- 図形(重ね図形・図形構成・回転図形など)
- 四方観察
- 数(計数・数の増減・数量の比較など)
- 言語(しりとりなど)
中学受験に必要な思考力や発想力をみる良問が特徴ですが、生活体験の豊富さも重視する内容です。
特定分野だけを対策するのではなく、実体験を積み重ねながら知識と思考力の両方を磨きましょう。
運動試験
運動試験では、音楽に合わせた模倣体操やリズム体操がおこなわれます。
ジャンプやケンケン、スキップなど基本的な動きが中心で、難度自体は高くありません。
運動能力の高さを競う試験ではなく、基本的な運動能力を観察しているため、落ち着いて取り組む姿勢が大切です。
また、運動面以外でも気を抜けません。
指示を正しく理解して動けるか、集団の中で適切に振る舞えるかといった、学校生活に直結する力が重視されます。
絵画・巧緻性
絵画・巧緻性の試験では、以下の内容が出題されます。
- 色を塗る
- 線をなぞる
- 自分や友達の絵を描く
- 紙にひもを通す
- ちょうちょ結びをする
色塗りでは、複数のイラストから指定されたものを選び、指示された色や濃淡に従って塗り分けます。
入試で「薄く塗る」「濃く塗る」といった濃淡の指定が出るのは珍しく、洗足学園小学校の特徴の一つです。
洗足学園小学校の絵画・巧緻性では、細かな指示を正確に聞き取る指示理解力や、手先のコントロールといった学習の土台が身についているかが評価されます。
行動観察
洗足学園小学校の入試では、面接がない代わりに行動観察が重視されています。
行動観察は1次試験・2次試験の両方で実施され、時間をかけて子どもの「素の状態」を見ようとするのが洗足学園小学校の大きな特徴となっています。
まず1次試験では、以下のような制作や集団活動を通して、発表力や協力の仕方などの行動が観察されます。
- 絵画制作後にグループ内で発表する
- ボール運びリレーなどの協働課題に取り組む
- 他グループの活動を観察する
続く2次試験では、子ども間での質問など、より自然な対話をする課題が出題されます。
- グループ内で自己紹介する
- 引いたカードの内容に沿って子ども同士で質問する
- ボールを受け取った人が質問に答える
ここでは、相手の話を聞く力や自然なやり取りの様子といった、コミュニケーションの質が評価されます。
このように、1次は発表や協働、2次は対話を中心に構成されており、子どもの内面や子どもを通した家庭の姿を見極める試験です。
保護者アンケート
保護者アンケートは、2次試験中に実施されます。
入念に準備して記入する願書とは違い、その場で記入する必要があるため、焦ってしまう場面かもしれません。
当日落ち着いて記入するためには、事前に以下のポイントを整理しておくとよいでしょう。
- 志望動機や家庭の育児方針について
- 中学受験に対する考えや方針について
- 子ども自身について
洗足学園小学校の入試では、子どもだけでなく家庭全体との相性も重視されます。
学校の教育方針と家庭の考えが一致しているかを意識してまとめておくことが大切です。
洗足学園小学校の人気の理由
洗足学園小学校がなぜ人気なのか、その理由を見ていきましょう。
中学受験のサポートが手厚い
洗足学園小学校に人気が集まる理由の1つが、中学受験へのサポートの手厚さです。
一般的に私立・公立を問わず、小学校側が中学受験を積極的に推奨しないケースや、学校行事と受験の両立が難しい場合も少なくありません。
洗足学園小学校では学校全体が中学受験を応援する雰囲気がある点が特徴です。
その子どもに合った進路指導をしたり、5年生以降は宿題量を調整したりと、受験期の負担を配慮した学校生活となっています。
学校生活と受験勉強を無理なく両立しやすく、安心して中学受験にのぞめる環境といえるでしょう。
進学実績がよい
洗足学園小学校の安定した進学実績も、人気の理由の1つです。
2025年度も難関校への合格者を多数輩出しており、受験志向の強い家庭から支持を集める理由の1つとなっています。
2025年度卒業生の主な進学先は以下のとおりです。
| 男子 | 女子 |
| 浅野中学 2名開成中学校 1名慶應義塾普通部 3名芝中学校 1名渋谷教育学園幕張中学校 1名聖光学院中学校 4名高輪中学校 2名筑波大学附属駒場中学校 3名桐朋中学校 1名広尾学園小石川中学校 1名北嶺中学校 1名本郷中学校 3名早稲田実業学校中等部 1名 | 青山学院中等部 1名桜蔭中学校 4名学習院女子中等科 1名慶應義塾中等部 3名香蘭女学校中等科 1名渋谷教育学園渋谷中学校 2名女子学院中学校 1名東京農業大学第一高等学校中等部 1名東洋英和女学院中学部 1名豊島岡女子学園中学校 1名広尾学園小石川中学校 2名広尾学園中学校 2名山脇学園中学 1名 |
また、女子は系列の洗足学園中学校にも16名が合格し、そのうち4名が進学しています。
洗足学園小学校を卒業する約3人に2人が、偏差値60以上の中学校へ進学する実績を踏まえると、一部の上位層が合格実績を押し上げているのではなく、全体のレベルが高いのが特徴です。
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情操・道徳教育に優れている
中学受験の進学実績だけでなく、情操面の教育にも力を入れている点も人気の理由の1つです。
同一キャンパスには洗足学園音楽大学があり、生徒の4〜5割が校内オーケストラへ入団し音大の先生から指導を受けています。
こうした活動によって、豊かな感受性や自己表現力、協調性が養われます。
また、無宗教校ではあるものの、創立者がキリスト教信者であったことから、思いやりや規律も大切にする学校です。
中学受験のイメージが強い学校ですが、実際には勉強一辺倒ではなく、学力と心の教育のバランスがよい学校と言えるでしょう。
洗足学園小学校から中学受験するメリット・デメリット
中学受験をするなら、公立小学校のほうが通塾しやすいのではないか?と考える保護者も多いのではないでしょうか。
ここでは、洗足学園小学校から中学受験をするメリット・デメリットについて解説します。
主なメリット・デメリットはこちらです。
| メリット | ①みんなで頑張る雰囲気がある②内部進学権利を持ったまま外部受験ができる③中学受験がゴールとならない教育体制がある |
| デメリット | ①学費と塾費の両方がかかる②通学時間が長く学習の効率が悪くなる③受験以外の選択をしにくい |
それぞれについて、確認していきましょう。
メリット①みんなで頑張る雰囲気がある
洗足学園小学校の大きなメリットは、学校・保護者ともに中学受験を前提とした一体感があることです。
公立小学校では受験する家庭としない家庭が混在し、温度差が生まれやすい傾向があります。
公立以外でも、内部進学が中心の私立小学校や、塾通いに慎重な立場を取る国立小学校では、中学受験についてオープンに話しづらい雰囲気があるケースも少なくありません。
洗足学園小学校では中学受験が前提となっているため、保護者同士の情報交換もしやすく、学校全体で受験に向かう空気が自然と形成されます。
子ども同士はライバルでありながらも、競争一辺倒ではなく、互いに励まし合いながら頑張る仲間になりやすいのも特徴です。
こうした環境は、親子ともに精神的に負担となりやすい中学受験を乗り切るうえで、大きな支えになります。
メリット②内部進学権利を持ったまま外部受験できる
女子の場合、洗足学園中学校(女子校)への内部進学権利を確保したうえで外部受験が可能というメリットがあります。
一般的には、外部受験する場合は内部進学権利の放棄が必要な学校が多く、どちらか一方を選ばなければいけません。
しかし洗足学園小学校では、12月に実施される内部進学試験に合格した場合でも、その権利を保持したまま1〜2月の外部受験に挑戦できます。
洗足学園中学校は偏差値65(四谷大塚)と難関校に位置づけられます。このレベルの学校を確保しながら受験できる点は、中学受験を考える家庭にとって大きな強みです。
メリット③中学受験をゴールにしない教育体制がある
洗足学園小学校では、中学受験をあくまで通過点と捉えた教育が特徴です。
中学受験は、「合格すること」自体が目的になってしまうケースは少なくありません。
その結果、合格後に燃え尽きてしまったり、結果によって自己肯定感が大きく左右されたりと、その後の人生に大きく影響を与える可能性があります。
洗足学園小学校では中学受験を将来につながる1つのステップとして位置づけ、子ども一人ひとりの個性や興味を大切にしながら学校生活を送ります。
単なる合格を目指すのではなく、その先の人生を考えた内面の成長を支える教育体制がある点は、洗足学園小学校に通わせながら中学受験する大きなメリットといえるでしょう。
デメリット①学費と塾費の両方がかかる
デメリットの1つ目は、学費と塾費の両方がかかる点です。
同校は中学受験に向けた学習カリキュラムが組まれていますが、通塾が前提となっており、多くの家庭がサピックスなどの進学塾に通います。
その結果、学校の学費に加えて塾費用が重なり、負担は大きくなります。
洗足学園小学校の学費は年間約100万円であり、これに加えて高学年になると塾費用も年間100万円を超えるケースが珍しくありません。
受験学年にかかる年間費用は200万円以上になり、家計が大きく圧迫されます。
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デメリット②通学時間が長く勉強効率が下がる
デメリットの2つ目は、通学時間によって勉強効率が下がる点です。
毎日1〜2時間を通学に充てる必要があり、その分、学習時間や自由時間が削られます。
また、電車通学による疲労も重なり、家庭学習の質が落ちやすい点にも注意が必要です。
こうした環境では、限られた時間をどう使うかが重要になります。
例えば、隙間時間で自己学習できるRISU算数のようなタブレット教材を取り入れると、短い空き時間でも自分で効率よく学習を進められます。
デメリット③受験以外の選択を取りにくい
デメリットの3つ目は、ほとんどの家庭が中学受験を前提としているため、「受験が合わない」と感じた場合に、他の選択肢を取りにくい点です。
公立小学校であれば、中学受験から撤退する際は通塾をやめるだけで済みます。
一方、洗足学園小学校の場合は、転校を含めた進路の見直しが必要となるケースもあり、負担が大きくなる傾向があります。
ただし、見方を変えれば、最後までやり抜きやすい環境ともいえます。
子どもの性格が中学受験や学校の方針に合えば、大きく成長できる環境です。
洗足学園小学校の受験に関するよくある質問

洗足学園小学校の受験に関する質問にお答えします。
洗足学園小学校の難易度は?
洗足学園小学校の入試難易度は、首都圏の私立小学校の中でも高い水準にあります。
倍率6倍以上の高倍率に加え、受験する家庭の多くが中学受験を前提とした教育意識の高い層であるため、志願者のレベルも高い傾向があります。
洗足学園小学校に受かる子はどんな子?
洗足学園小学校に合格する子どもは、高い学力とコミュニケーション力のバランスが取れているのが特徴です。
ペーパー試験での高得点が合格の絶対条件ですが、周囲と調和が取れる精神面の安定や協調性も必要です。
しっかりとした学力に加え、子ども同士で自然にコミュニケーションが取れる子が合格しやすいといえるでしょう。
洗足学園小学校の親の職業は?
洗足学園小学校に通う家庭は、医師や経営者、弁護士・会計士などの士業、大手企業の会社員といった、安定した収入や高い教育意識を持つ層が中心です。
特定の職業に偏っているわけではなく、幅広いバックグラウンドの家庭が在籍しています。
洗足学園小学校 ペーパー 何割?
ペーパーテストのボーダーラインは、年度や問題によって差はあるものの、おおよそ7〜8割が目安とされています。
ただし、この水準はあくまで最低ラインにすぎないため、9割以上を安定して得点できる状態を目標に準備することが大切です。
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2.「チュートリアル」「解説動画」で疑問を解決

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3.文章問題・図形問題が応用力をつける


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洗足学園小学校受験まとめ
洗足学園小学校は合格難易度の高い学校ですが、入学時に求められる力は明確です。試験のポイントを抑えた準備が大切になります。
また、教育費や通学時間の負担はあるものの、中学受験を通して、学力だけでなく人間的な成長も期待できる点は大きな魅力です。
家庭の教育方針や子どもの性格に合っているかを見極めたうえで、受験を検討しましょう。
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