算数のセンスとは一体なんでしょうか?
算数が得意な子と苦手な子には「計算で楽をしようとするか、力技で解こうとするか」という違いがあります。
つまり計算を工夫して解こうとするかが算数のセンスの重要なベースになっているのです。
そこでこの記事では、 計算効率を一気に高める「3大計算法則」 数を立体的に捉える「数の分解」 「暗記しておくべき重要数値」 の三つをを詳しく解説していきます
お子さんの算数のセンスを伸ばしたいとお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
中学受験算数で「計算の工夫」が重要な理由
中学受験の算数において「計算の工夫」は重要です。

ここではその理由を整理していきます。
効率よく解く
複雑な式を全て筆算で解こうとすると、圧倒的な時間のロスが生じます。
とくに難関校になるほど、計算の工夫を使って解く前提で問題が作られます。
もし計算の工夫をせず筆算の力技だけに頼って解こうとすると、前半の基本問題だけで手一杯になり、後半の思考力問題に到達することすら難しくなってしまいます。
「計算が早くなる方法を知りたい!計算が得意な子が自然にしている習慣とは?(学び相談室)」
ケアレスミスを減らす
計算回数が増えれば自ずとケアレスミスが増えます。
とくに筆算の過程では「写し間違い」「繰り上がり・繰り下がりのミス」「小数点のズレ」といったミスが起きやすいもの。
計算過程を減らしシンプルに解くことは、ミスを最小限にするテクニックでもあります。
「【小学生】算数の計算ミスがなくならない!計算ミスの原因と対策方法を教えてください(学び相談室)」
思考力を高める
昨今の中学入試では思考力の比重が大きくなっています。
算数の思考力では、深く考えたり何度も試行錯誤したりすることに脳のリソースを集中させる必要があります。
しかし計算の負担が大きいと、思考力問題に向ける力が十分には残りません。
計算の工夫は、思考力を発揮するために欠かせないテクニックなのです。
まず覚えるべき計算の三大法則
計算の工夫を行う上で、基本となる3つの計算法則を解説していきます。
交換法則:順番を入れ替えて計算しやすくする
加算(たし算)と乗算(かけ算)は、計算する順番(前後)を入れ替えても答えが変わらないという法則です。
- たし算の交換法則: A + B = B + A
- かけ算の交換法則: A × B = B × A
【例】 17 + 29 + 3
前から順に足すと 17 + 29 = 46 、 46 + 3 = 49 と筆算が必要になりますが、 29 と 3 の順番を入れ替えると…
17 + 3 + 29 = 20 + 29 = 49
暗算で一瞬で解けるようになります!
結合法則:セットを作って計算の順番を変える
たし算だけ、あるいはかけ算だけの式では、どこにカッコをつけて先に計算しても答えが変わらないという法則です。
- たし算の結合法則: (A + B) + C = A + (B + C)
- かけ算の結合法則: (A × B) × C = A × (B × C)
【例】 (18 + 25) + 75
カッコ内の 18 + 25 = 43 を先に計算するのではなく、後ろの2つをセットに組み替えます。
18 + (25 + 75) = 18 + 100 = 118
分配法則:まとめる・ばらすで計算をシンプルに
中学受験の計算工夫において最頻出かつ最も強力な武器が「分配法則」です。
とくに面倒な計算が増えがちな円周率を使う計算で大活躍します。
- まとめる(基本): A × C + B × C = (A + B) × C
- ばらす(応用): A × (B + C) = A × B + A × C
「同じ数字をかけている足し算・引き算」を見つけたら、共通する数字をカッコの外に括り出します。
【例】 7×3.14 + 3×3.14
どちらにも「× 3.14 」があるので、カッコでまとめます。
3.14 × (7 + 3) = 3.14 × 10 = 31.4
めんどくさい小数の筆算を1回もせずに解くことができました!
【基本】キリの良い数(10・100・1000)を作る
3大法則とセットでよく使うのが、「10・100・1000などのキリの良い数」を作るテクニック。
キリの良い数を見つけるコツを紹介します。
足し算(引き算)で10や100になる組み合わせを見つける
まずは式全体をざっと見て、一桁目が「足して10になるペア(1と9、2と8、3と7、4と6、5と5)」を探します。
【例】 34 + 57 + 66
- 34 と 66 の一桁目を足すと 4 + 6 = 10 になる
- 交換法則・結合法則を使ってこの2つを先に組み合わせる
- (34 + 66) + 57 = 100 + 57 = 157
10や100のペアを作る足し算引き算は、低学年から使える最も基本的な計算テクニック。
三大法則を使いこなすための土台となるので、まずはここからマスターしましょう。
「中学受験に必要な準備は?低学年でやっておくべきポイントを教えてください(学び相談室)」
かけ算で10・100・1000を作る組み合わせを見つける
かけ算には「かけるとキリの良い数になる組み合わせ」が存在します。
これは掛け算九九と同じくらい中学受験算数で必須なので、覚えてしまうのが一番です。
- 2 × 5 = 10
- 4 × 25 = 100
- 8 × 125 = 1000
このペアが式の中に隠れていないかを探すのが、計算スピードアップの鍵です。
【応用】数を分解してキリの良い数を作る
最初からキリの良いペアが転がっていないこともあります。
そんな時は「自分で数を分解してペアを作る」という高度なテクニックを使います。
かけ算の分解:必要な数を貸し借りする
【例】「 16 × 25 」
一見すると面倒な2桁の掛け算ですが、 25 に必要な「 4 」を 16 から取り出して分けます。
- 16 を 4 × 4 に分解する
- 式を 4 × 4× 25 に組み替える
- 4 × 25 = 100 のセットを作る
- 4 × 4 × 100 = 400
筆算を一切使わずに暗算で答えが出ました!
たし算・ひき算の分解:キリの良い数になるよう貸し借りする
後少しで100や1000になりそうな数は、数を貸し借りしてキリの良い数字にしてしまいます。
【例】「 98 + 56 」
- 98 を (100 – 2) に変形する
- 式を 100 – 2 + 56 にする
- 100 + 56 – 2 = 154 と計算する
繰り上がりや繰り下がりが無くなるだけで一気に計算が楽になり、ミスも起きにくくなります。
小数の分解:小数を整数に変身させる「2倍・4倍・8倍」の組み合わせ
小数の掛け算でも「数を分解して貸す」テクニックは絶大な効果を発揮します。
- 0.5 があれば「2」を貸す (例: 0.5 × 2 = 1 )
- 0.25 があれば「4」を貸す (例: 0.25 × 4 = 1 )
- 1.25 や 0.125 があれば「8」を貸す (例:1.25 × 8 = 10)
【例】 32 × 1.25
- 32 を 4 × 8 に分解して、 8 を 1.25 に貸す
- 交換法則では掛け算はどの順番で計算しても答えは変わらない
- 32 × 1.25 = 4 × (8 × 1.25) = 4 × 10 = 40
前述で解説した「掛け算のかけ算で10・100・1000を作る組み合わせを見つける」の応用です。
「絶対に暗記しておくべき」重要数値一覧
計算の工夫と並んで重要なのが、「よく出る数値は丸暗記する」です。
「かけ算で10・100・1000を作る組み合わせを見つける」でも紹介しましたが、他にも暗記しておくことで計算効率を一気に上げられる数値があります。
ぜひ一踏ん張りして覚えてしまいましょう。
3.14の掛け算
円周率「3.14」を使う平面図形・立体図形の問題では、以下の9つの答えを九九と同じレベルで暗記しておくのが中学受験の鉄則です。
| 掛け算 | 答え |
| 3.14 × 1 | 3.14 |
| 3.14 × 2 | 6.28 |
| 3.14 × 3 | 9.42 |
| 3.14 × 4 | 12.56 |
| 3.14 × 5 | 15.7 |
| 3.14 × 6 | 18.84 |
| 3.14 × 7 | 21.98 |
| 3.14 × 8 | 25.12 |
| 3.14 × 9 | 28.26 |
【平方数(同じ数を2回かける)】 11 × 11 〜 19 × 19 と 25 × 25
面積問題や数列で頻出する「平方数」も暗記必須です。
「【中学受験】算数の「規則性」で公式丸暗記はNG!規則性・数列の基本5つを解説(学び相談室)」
| 11 × 11 | 121 |
| 12 × 12 | 144 |
| 13 × 13 | 169 |
| 14 × 14 | 196 |
| 15 × 15 | 225 |
| 16 × 16 | 256 |
| 17 × 17 | 289 |
| 18 × 18 | 324 |
| 18 × 18 | 361 |
| 19 × 19 | 361 |
| 25 × 25 | 625 |
分数と小数の相互変換
中学受験では「分数」と「小数」が混ざっている計算がよく出題されます。
- 小数点は計算ミスを起こしやすい
- 分数は約分で計算をシンプルにできる
という特徴があるため、基本的にすべて分数に揃えて計算するのが鉄則です。
以下の小数と分数の変換表は、反射的に変換できるようにしておきましょう。
| 分数 | 小数 | 備考・ポイント |
| 1/2 | 0.5 | 基本 |
| 1/4 | 0.25 | 半分の半分 |
| 3/4 | 0.75 | 0.25 × 3 |
| 1/5 | 0.2 | 基本 |
| 1/8 | 0.125 | 超頻出 |
| 3/8 | 0.375 | 0.125 × 3 |
| 5/8 | 0.625 | 0.125 × 5 |
| 7/8 | 0.875 | 0.125 × 7 |
「計算の工夫」実践例題3つ
それでは、ここまで学んだテクニックを使って実際の例題を解いてみましょう!
【例題1】交換・結合法則を使う基本問題
【問題】 18 + 49 + 82 + 51 を計算しなさい。
一桁目を見て、足して10になるペアを探します。
- (18 + 82) = 100
- (49 + 51) = 100
- 100 + 100 = 200
【例題2】分配法則と「3.14の段」が絡む頻出問題
【問題】 3.14 × 13 – 3.14 × 5 を計算しなさい。
共通する「 × 3.14 」があるので、分配法則でまとめます。
- カッコの中は 13 – 5 = 8 になります。
- 3.14 × (13 – 5) = 3.14 × 8 = 25.12
暗記していた「 3.14 × 8 = 25.12 」を使えば一瞬で終了です!
【例題3】数を分解して「 8× 125 」を作る応用問題
【問題】 24 × 12.5 を計算しなさい。
「 12.5 」を見たら「 8 をかけて100にしたい!」と考えます。
- 24 を 3 × 8 に分解して、 8 を 12.5 に渡します。
- 3 × (8 × 12.5) = 3 × 100 = 300
「RISU算数」なら中学受験の先取り&復習がタブレット1台でOK!

算数の家庭学習には、算数専用タブレット教材の「RISU算数」がぴったりです。
RISU算数には計算問題から中学受験基礎まで約10000問を収録。
さらに算数ステージを修了すれば、中学数学にも挑戦できます。
無理なく苦手を克服し、算数・数学がどんどん得意になるRISU算数の特長をご紹介します。
「【体験談】RISU算数は中学受験に効果あり?難関校・塾なし受験など合格者たちの使い方を知りたい」
1.「無学年制カリキュラム」で一人ひとりにマッチ

RISU算数では無学年制カリキュラムを採用。
学年を超えて先取り学習をどんどん進めることも、つまずいた分野で学年を遡って復習することもタブレット一台で完結します。
2.「チュートリアル」「解説動画」で疑問を解決

新しい学習は丁寧なチュートリアルからスタート。
特に中学受験の特殊算はイメージできるかがカギ。
RISU算数なら視覚的イメージで理解できるから、初めての勉強内容でも問題をすらすら解くことができます。

分からない問題は解説動画で疑問を解決。
東京大学をはじめとするトップ大学生チューターによる解説動画や、応援メッセージ動画は、「わかりやすい!」と大人気です。
3:文章問題が豊富

RISU算数では、文章問題や図形問題が豊富に出題されます。
計算問題だけでなく、段階的にレベルアップしていくことが、算数の本質的な理解につながります。
4:「スペシャル問題」で思考力を鍛える

算数オリンピック問題や中学入試なども「スペシャル問題」として多数収録。
スペシャル問題は通常問題を解き進めるとゲットできる「鍵」を集めることで挑戦できるハイレベルな問題。
「もっと難しい問題を解きたい!」という好奇心旺盛なお子さんはぜひ挑戦してみてください。
5:保護者も安心のサポート体制

RISU算数には、自動採点機能や保護者の方への学習進捗お知らせするメールといった、学習サポート機能が満載。
さらにお子様のつまずきを検知すると、ベストなタイミングでヒントの解説動画を自動配信。
毎日忙しいおうちの方も、お子様の隣でつきっきりになる必要はなく、安心して学習を見守ることができます。
RISU算数を復習に使っています。一旦クリアした単元でもしばらく経つと忘れている場合があります。RISUの問題は単元ごとにまとまっており、非常に見やすいので、ピンポイントでその単元に戻って復習することができます。また、紙ではないのでかさばらず場所をとらないのも良いです。
(小5 A.Oさんの保護者様)
「RISU算数は中学受験に効果あり?塾なしでも合格できる?活用例や体験談を知りたい(学相談室)」
まとめ:「計算の工夫」は算数のセンスを磨く最高のトレーニング!
算数や数学が得意な人は、自身のことを「無駄なことが嫌いで面倒くさがり」とよく言います。
中学受験算数における「計算の工夫」は、まさに無駄を省いて面倒な計算を極力無くすテクニック。
今回紹介したテクニックをマスターすると、計算スピードが上がるだけでなく、数をまとまりで捉える力が育つため、「数字を立体的に捉える感覚(数のセンス)」が飛躍的に伸びていきます。
なにより、計算が楽になると算数をパズルのように楽しめるようになります。
まずは一つテクニックを使ってお子さんに「解ける楽しさ」を体験してもらいましょう!
RISU利用者レビューでは、RISU算数をご利用いただいている保護者様の声をご紹介しています。
中学受験で志望校合格、大手塾模試で成績が大幅アップ、家庭学習の質が上がった、など皆様の参考になるリアルな体験談が多数。
RISU公式ブログでは、算数オリンピックメダリストや先取り学習での算数検定合格者、大手塾主催模試での成績優秀者など、お子様の声を中心にご紹介しています。
ぜひ一度お読みください!





