大手塾の組分けテストでは算国は理社よりも配点が高いですが、四谷大塚は、さらに算数(200点)が国語(150点)より50点高い配点になっています。このため、クラス落ちした原因のなかで一番多いのが「算数で思うような点数が取れなかった!」です。子供が算数でどのような問題を落としているのか?をよく確かめてみましょう。問題の多くは、演習問題で出される応用問題なのですが、クラス落ちしてしまう子どもたちは、基本問題が出来ていないという問題を抱えています。基本問題については次の章で詳しく解説していきます。
組分けテストでは、計算問題に続いて解法の基礎を問う「一行問題」が出題されます。この1行問題は、しっかりと解き方を理解した上で、問題を解くことができているかどうかを確かめる問題なのですが、算数が危険信号になってきますと、この一行問題をたくさん間違えます。基本問題ができていいない子供には2パターンあります。
四谷大塚は1クラスに在籍する生徒の偏差値の幅が大きいため、クラスで下のほうの成績だと、授業の説明がよく理解できず、解法を形だけ真似して解いていることがあります。その週の宿題は、ノートに書いてきた式だけ真似すれば基本問題はクリアできますが、内容をしっかり理解して解いていないので、次週に別の単元を習うと、前週の問題の解き方は忘れてしまいます。似たような単元が続くと、解法がまぜこぜになってしまうこともよくあります。そのような事にならないようには、同じような問題を演習問題や書店で販売されている問題集を使い、繰り返し解かせることが大切です。解かせる際に子どもが解説のページを理解するのは難しいので、親が教えるのが有効なのですが、その際に親がきちんと解き方を理解してから教えないといけません。そうしないと、間違った解き方を教えてしまう可能性が高くなってしまうからです。ですので、まずは、子どもの苦手分野を把握して、先に親が問題を完璧に解けるようになっておく必要があります。問題を解くときに、子どもと一緒に解くようにするようにすると、子どもも「一人じゃない。」と感じ、安心することができますし、親が子どもの分からない部分を共有することで子どもが落ち込むことも少なくなりますよ!解き方が理解できたら、いよいよお子さんに教えていきます。その際、できるだけ、問題の情景を具体化させることが重要です。そのためには、折り紙やブロックなどの物を使うと、イメージしやすくなりますよ。
毎回、計算テストや復習テストがあるSAPIXなどに比べ、四谷大塚は復習の機会や量が少ないです。解法が定着するための演習量は子供によって違いますが、ある程度繰り返し演習しておかないと、考え違いや計算ミスを起こしがちになります。具体的には、習ったその日のうちに1回、次の日の朝に1回、復習するようにすると、しっかりと定着して忘れにくくなりますよ。定着させるだけでなく、早く問題を解く練習をさせておく必要があります。そのためには、タイムを計りながら、解かせて、タイムを記録していくという方法が効果的です。この方法は成果が目に見えて、実感できるので、子どもの向上心を高めることができます。向上心が高まれば、「もっと勉強したい!」「勉強って楽しい!」と感じるため、自分から進んで勉強するようになります。自分から勉強するようになれば定着率もぐんと上がります。この方法を繰り返していけば、問題にも慣れてくるので、1問を解くスピードもかなりあがるので、テストで分かる問題だったのに解ききれなかったという事もなくなりますよ!
基礎の一行問題はだいたい解けているけれども、次の大問となると一問も解けないという子供もめずらしくないです。その背景には、テストには何の問題か具体的に明記されていない。という問題があります。演習問題には、今週は「植木算」の問題だから解き方はわかる、次週は「つるかめ算」だからこのように解けばいいというような復習のやりかただけをしていると、組分けテストでは、「これは〇〇算」の問題ですと書いていないため、どのような解き方を当てはめればいいのか?がわからず手をつけられないのです。文章を読み取る力や立式力をつけることが大事です。文章力を付けるためには、読書が効果的です。特に、小説やミステリー系の内容のものは場面が想像しやすいのでおすすめですよ!