中学受験の本当のメリットとは?デメリットもあわせて詳しく知りたいです

子供の心身が大きく成長する時期に知識を豊かにし思考力を鍛える良質な学習をできることです。
そのほかにも、高校受験がないことや大学受験に有利になる点もメリットと言えます。
デメリットは、経済的・体力的・精神的負担が大きいこと。
本記事では、中学受験のメリットとデメリットを詳しく解説していますので、中学受験をしようか検討されている方はぜひ最後までお読みください。
現代の中学受験の特徴

首都圏や関西など中学受験が盛んな地域では、「クラスメイトの多くが中学受験をする」というのも珍しくありません。
実際データからも中学受験をする小学生の割合は年々増加しています。
要因は主に次の3つ。
・大学入試改革
・教育環境への関心の高まり
・私立高校の授業料無償化
現代の大学入試は親世代の経験したものとは大きく変化しており、じっくりと6年間かけて受験準備ができる中高一貫校は非常に有利といえます。
大学付属校なら、さらに本格的に深く研究に取り組んだり、じっくりとキャリアを考えたりすることもできます。
コロナ禍で私立学校の対応の速さや充実した設備に注目が集まり、子どもに質の高い教育環境を、と考える保護者も増えています。
さらに私立高校の授業料無償化の影響も大きいです。
東京都や大阪府で進む所得上限撤廃は、より多くのご家庭が中学受験に向かう後押しとなるでしょう。
首都圏の中学受験
※首都圏模試センター「2024年私立・国立中学受験者数は52,400名と微減ながら受験率は過去最高の18.12%に!《首都圏》」より引用
首都圏の中学受験者数は2023年まで上昇。
2024年は微減したものの、首都圏の小学生の数も減少したため、受験率はむしろ上昇し、首都圏模試センターの調査によると18.12%に達しています。
東京都の文京区・中央区・港区といった特に中学受験熱の高い地域では中学受験率が50%近くに及ぶことも。
各塾・調査機関により数値は上下しますが、概ね首都圏では5人に1人が中学受験をすると言われています。
関西の中学受験

※さぴあ「緊急分析 2024年度関西圏中学入試の動向」より引用
関西地域(和歌山県・奈良県・京都府・大阪府・兵庫県の2府3県)でも、少子化は進んでいるものの受験者数は横ばい。
2024年の受験率は10.6%と前年の10.4%から微増しています。
首都圏と比較すると、中学受験する家庭はまだ少数派という位置付けですが、大阪府の私立高校の授業料無償化の動きを考えると、今後は受験率が上がっていくと予想されます。
その他の地方の中学受験
地方では私立学校の数が少なく、成績上位層は高校受験でトップ校を目指すのが一般的です。
ただ、高知県や広島県では私立・国立大学附属中学が伝統的にトップ校として君臨しており、首都圏に勝るとも劣らない中学受験率の高い地域です。
大学入試改革に伴い、中高一貫教育の優位性が示される流れで、地方でも「成績トップ層こそ中学受験」という流れが徐々に強まっていくかもしれません。
オンラインでの学習環境や市販の教材が年々充実してきており、RISU会員でも全国の様々な地域で中学受験に挑戦し合格を掴まれている方が増えています。
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中学受験のメリット

ここからは中学受験をするメリットについて詳しく解説していきます。
メリット1:良質な学習ができる
中学受験対策の中心となる小4〜小6は、子どもの知的能力が大きく伸びる時期。
特に近年の中学入試で大きなテーマとなっているのが「思考力」。
思考力を問う問題には、以下の特徴があります。
- 従来の「詰め込み学習」だけでは対応できない、豊かな発想力を必要とする問題
- データを素早く正確に読み取り、論理的思考力を用いて、的確に言葉で表現できる力を試す問題
- 分野や科目を横断し、豊富な知識を広く柔軟に運用できる力を試す問題
こうした良質な学習は子供の知的能力を大きく成長させます。
「学校の勉強では物足りない」と感じているお子さんは、中学受験のハイレベルな問題に挑戦したり仲間との切磋琢磨を通して、さらに思考力を鍛え学ぶ楽しさを実感することができるでしょう。
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メリット2: 子どもの個性に合った環境を選べる
私立学校はそれぞれに特色豊かな教育を実践しています。
例えば、
- 男女別学
- 制服も校則もない自由な校風
- 海外留学や海外大学への進学を目指した国際教育
- 大学の研究室並みの実験設備
- 個性豊かなで種類豊富な部活動
といった、お子さんの個性やご家庭の教育方針に合う学校を見つけることができます。
また、東京都内で令和7年度入試で生徒募集を行う私立中学校は180校、国立中学は8校、都立中高一貫校は11校。
トップ校の多くは高校募集を停止し完全中高一貫化しており、都立中高一貫校も現在全校で高校募集を停止しています。
つまり首都圏の学力上位層にとっては、中学受験が最も選択肢のある受験なのです。
メリット3:広く深い人間関係を築ける
仲間とともに過ごす中高6年間はまさに青春。
多感な時期をともに過ごす人間関係は、非常に濃いものとなります。
中高一貫校は同窓会組織が大きい学校も多く、大学進学や就職の際に同窓会ならではの情報を得られたり、豊富な人脈が出世やビジネスに影響することも珍しくありません。
さまざまな分野における人的ネットワークが得られることで、お子さんの将来の可能性を広げることができるでしょう。
メリット4:高校受験が無い
中学受験と高校受験で大きく異なるのが「内申点(通知表の成績)」の存在。
中学校の内申点は、定期テストの成績だけでなく、授業態度や提出物、学内外での活動への積極性や受賞歴などさまざまな要素から判断されます。
一方多くの私立中学入試では通知表の成績は関係なく、入試当日の得点のみで勝負することができます。
高校受験が無いことで、部活動に長く専念することもできます。
私立中高は部活動の規模が大きく種類も豊富で、設備の整った学校が多くあります。
お子さんの興味を深めたり、目標に向かって仲間と力を合わせたりといった、部活動を通して得られる経験も、かけがえのない青春時代となるでしょう。
メリット5:大学受験に有利
大学入試改革が進む中で、子供達の時代の大学受験は親世代が体験したものとは大きく変化しています。
大学入試共通テスト(旧センター試験)では、思考力を問う出題、膨大な情報量の文章を素早く処理する力を問う出題など、センター試験時代とは大きく出題形式が異なっています。
また総合型選抜での募集人数が一般入試を上回ったことも話題になりました。
総合型選抜は、大学側が時間をかけてじっくり入学者を選抜するため、受験生は早い段階から自分のキャリアを考え、志望校に向けてじっくりと準備する必要があります。
一般入試を目指す場合も、中高一貫校の学習の特徴である先取り学習では、一般的に中学校で高校範囲の学習に入り高2までに高校範囲の学習が終わるので、高3の1年間は大学受験勉強に専念することができます。
このように長期的な戦略と対策が必要な現代の大学受験では、中高一貫校に優位性があるのは否めません。
中学受験のデメリット

一方で中学受験にはデメリットも存在します。
メリットとデメリットのどちらが大きいかは、ご家庭やお子さんによるものですので、しっかり家族で話し合って決めることが大切です。
デメリット1:経済的な負担が大きい
中学受験対策のためには、小4〜小6の3年間進学塾に通うのが一般的。
平均的な中学受験の費用は300万円程度と言われています。
ただ中学受験塾の学習内容は親御さんが想像する以上にハイレベルかつハイペース。
塾についていくために個別指導塾や家庭教師などを追加したり、未就学児や低学年から通塾を開始したり算数塾に通ったりするご家庭も珍しくありません。
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また私立中学は入学後にかかる費用も公立中学を大きく上回ります。
授業料以外にも、制服や設備費、各種積立金や寄付金を求められる場合もありますし、学校とは別に塾に通って大学受験対策をするケースも珍しくありません。
中学受験を目指す場合は、こうした経済的な負担をあらかじめ想定しておく必要があります。
デメリット2:時間的な負担が大きい
中学受験対策では、学年が上がるごとに通塾日数や宿題の量が急激に増え、授業時間が長くなります。
特に小6の一年間は休日も模擬試験や志望校対策講座などで埋まり、習い事との両立や家族やお友達と過ごす時間を取るのが難しくなりします。
貴重な小学生時代が受験勉強の犠牲になってしまうのではないか、勉強を最優先にする生活が本当に正解なのか、多くの親御さんが一度は悩まれるでしょう。
デメリット3:体力的な負担が大きい
高学年になると、授業終了時刻が夜9時を過ぎる塾も多くなります。
(夜10時終了が標準という塾もあります)
勉強量もどんどん増えるので、つい睡眠時間を削って宿題をこなそうとしてしまうお子さんも少なくありません。
休日も宿題や模擬試験・特別授業が占めるようになると、運動不足になるおそれもあります。
成長期のお子さんにとって過度な負担とならないよう、中学受験ではお子さんの体力面・健康面のサポートもおうちの方の重要な役割です。
デメリット4:精神的な負担が大きい
親の伴走が欠かせないと言われる中学受験。
色々なことを我慢して受験勉強に費やしても、なかなか思うようには成績が上がらないのも中学受験の厳しさです。
こうした不安や焦りから、精神的に不安定になった親御さんが過干渉になったりお子さんに厳しくしすぎたりしてしまうケースはよく見受けられます。
またお子さん自身もプレッシャーからストレスが増す中、反抗期と重なることでさらに激しい親子の衝突を生む可能性があります。
場合によっては、中学受験後も親子間の溝が埋まらず、受験後も尾を引いてしまう可能性があります。
デメリット5:第一志望校に合格するのは受験生の30%
中学受験で第一志望校に受かるのは、受験生のうちたった30%と言われます。
これは、特に首都園の中学受験は選択肢が多く併願パターンも多く組めるので、押さえ校を確保した上で合格可能性30%の第一志望校を諦めずに受ける、というケースも多いためです。
ただ実は小学生の成長は大人の想像を超えるもの。
最後の追い込みで、模試の判定を大きく覆す逆転合格もしばしば起こりますが、逆に合格可能性80%と言われていた学校に不合格となることも珍しくありません。
こうしたまだ幼い小学生ならではの不安定な要素の中で挑戦するのが中学受験なのです。
中学受験は事前準備が大切
このようにメリットもデメリットもある中学受験では、事前準備が大切です。
特に中学受験の肝となるのが算数。
算数でつまずくと、ただでさえ学習量が多い受験勉強が一気に辛いものになってしまいます。
中学受験で算数が苦手にならないための学習についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
「中学受験の算数を苦手科目にしたくない!子供が算数を好きになる勉強法ってあるの?」
「RISU算数」なら中学受験でスタートダッシュ!
算数専用タブレット教材の「RISU算数」は中学受験対策にもぴったり!
毎年多くの受験生が、RISU算数を活用して志望校合格を掴んでいます。
中学受験に役立つRISU算数の特長をご紹介します。
特長1:算数の先取り学習ができる
中学受験のために算数の先取り学習をしようとお考えの方は多いでしょう。
RISUの無学年制カリキュラムは、一人一人にぴったりのペースで進みます。
簡単すぎず難しすぎず、ちょうど良いレベルの問題が続くので、無理なく自然な先取り学習ができます。
理解の伴わない計算ばかりの先取り学習ではなく、思考力を鍛えながら先取り学習することで、難関校合格に向かってスタートダッシュを切ることができます。
「先取り学習や公文に反対派が多いのはなぜ?正しい先取り学習の方法やおすすめ教材を知りたい(学び相談室)」
特長2:思考力を伸ばす問題が豊富
RISU算数には、計算問題だけでなく、図形問題や文章問題、中学入試や算数オリンピック問題など、思考力を試す問題が多数収録されています。
進学塾に通っているお子さんであっても、計算力は高いのに問題文の理解に苦労したり、思考力系の問題を苦手だったりすることは珍しくありません。
特に「思考力」は近年の中学受験の重要なキーワード。
RISU算数でじっくり深く考える力を育て、本格的な中学受験勉強に備えましょう。
特長3:わかりやすい解説動画
RISU算数では、東京大学をはじめとするトップ大学生チューターによる解説動画が大人気。
解説動画を視聴して、お子さんが一人で疑問を解決できます。
お子さんが自分で疑問を解決できるようになると、親御さんとの負担もかなり軽くなります。
また定期的にチューターからの応援メッセージ動画を楽しみにされているお子さんもたくさんいらっしゃいます。
憧れの大学に通うお兄さんお姉さんからのメッセージは、学習へのモチベーションアップに最適です。
他にも、自動採点機能やメールで学習進捗をお知らせする機能など、保護者の方にも嬉しい機能が満載。
共働きや小さいお子さんがいるなど、毎日忙しい親御さんも安心してお子さんの学習を見守ることができます。
まとめ:親と子の成長につながる中学受験ならメリットになる
中学受験にはメリットもデメリットもあり、どちらが大きいかはご家庭状況やお子さんによって変わります。
ただ中学受験にはたくさんの学びがある、ということは確実に言えます。
それは単にお子さんの学力が伸びるということだけでなく、お子さんをサポートする親御さん自身の成長にも繋がるということ。
時に優しく、時に厳しく、時に冷静に距離を取りながらお子さんをサポートすることは決して楽なことではありません。
それでも家族で一致団結して目標に挑戦できるのは、中学受験ならではの経験です。
中学受験について迷われているご家庭には、今回の記事を参考にしていただければと思います。
こちらの記事ではRISU算数を活用した中学受験の体験談を多数ご紹介しています。
よろしければぜひお読みください。
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お子さんの勉強の参考になる記事がきっと見つかるかと思いますので、ぜひ一度覗いてみてくださいね。