RISU 学び相談室

2025/12/22
ママ、パパからのご相談

SAPIXでクラス落ち…算数を立て直してクラスアップするにはどうすればいい?

サピックスに通う小5の子どもがいます。小4までは特につまずきもなく順調に通っていましたが、小5になって初めてクラス落ちしてしまいました。ここからクラスアップするためにはどんな対策をすればいいでしょうか?
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著者からの回答
小4後半以降、SAPIXの授業は「楽しく思考力を伸ばす」といった雰囲気から、中学受験の「本番モード」へと突入します。
学習量が一気に増え学習サイクルをうまく回らないことで、小4後半から小5にかけて「初めてのクラス落ち」を経験するご家庭も珍しくありません。

しかしこの時期にクラスが落ちてしまう理由は、単純な努力不足だけではありません。
サピックスでクラス落ちをしてしまう原因は主に次の3つです。

・4教科全体の学習ボリュームの急増
基礎力の不足
学習サイクルが確立できていない

本記事ではサピックスでクラス落ちとなる原因と、そこから再度クラスアップするためのポイントを詳しく解説しています。
SAPIXに通われるお子さんのクラス落ちでお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
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SAPIX(サピックス)でクラス落ち 大きな原因は算数の基礎力不足

中学受験の要(かなめ)と言われる算数。

中学受験の算数は小学校の授業とレベル差が大きいため、勉強が得意だった子も中学受験の算数に苦手意識を持ち始めるのが小4の後半です。

ここでは算数の成績低迷がサピックスのクラス落ちに繋がる原因について詳しく解説します。

小4後半以降 SAPIXの算数は急に難しくなる

SAPIXをはじめとする中学受験塾では、小3の2月(新小4)から本格的な中学受験カリキュラムが始まります。

ただし、いきなりトップスピードでスタートするわけではありません。

小4前半までは、算数パズルなどの楽しい問題や計算問題が中心なので、家庭学習で計算などの先取りをしてきたお子さんであれば負担は少ないでしょう。

しかし、小4後半からは「規則性」「場合の数」「平面図形」といった、小学校では習わない抽象的な概念を扱う単元が連続します。
これらの単元は基礎の深い理解家庭学習(宿題)での十分なトレーニングが欠かせません。

ご家庭で意識して「わかる」「できる」という状態まで、しっかり定着させることが重要です。

小4前半までは「授業を聞くだけで大体分かっていた」という子も珍しくありません。
しかしこうした地頭のいい子ほど、授業と家庭学習のサイクルを確立に遅れることで、小5前後で一気にサピックスで点数を取れなくなりクラス落ちにつながるケースが多く見られます。

「暗記」で乗り切る勉強の限界

低学年からサピックスに通うご家庭も多いでしょう。

実は長年しっかり家庭学習をサポートしてきた、というご家庭ほど陥りやすいリスクも存在します。

それはパターン暗記の学習に偏っているというケース。
つまり「こういう時はこの式を立てる」という解法の暗記を優先し、「なぜこのように解くのか」を深く理解せずに進めている場合です。

もちろん中学受験において基礎の暗記は重要です。

しかし、SAPIXのテストは非常によく練られた良問揃い。
理解の浅いパターンの丸暗記だけではすぐに解けなくなるように作られています。

「なぜその式になるのか」という本質を理解していない学習法が限界を迎えるのが小4後半なのです。

算数だけじゃない!一気に押し寄せる他教科の「壁」

SAPIXでのクラス落ちは、他教科の学習の変化も要因となります。

あらゆる方向からの「算数の学習時間の圧迫」が学習サイクルを狂わせ、成績全体が低迷しクラス落ちの原因となります。

サピックス小4後半以降の各教科の変化について解説します。

国語:記述問題の高度化

SAPIXの国語は小4後半からさらに文章が長くなります。

豊富な語彙力や幅広い教養が必要となり、特に抽象的思考が得意な精神年齢の高い子でないと理解しづらいテーマが増えます。

特に記述問題の直しは時間がかかります。

算数の学習が後回しになってしまったり、そもそも国語のフォローをどうすればいいか分からないというご家庭も多いかもしれません。

算数だけでなく国語の点数も不安定になることで、SAPIXのクラス落ちに大きく影響します。

社会:地理・歴史の暗記量の増大

SAPIXの小4から小5の前半にかけて地理を中心に学習します。

覚えるべき地名や特産品、用語が爆発的に増え、家庭学習の時間が社会の暗記に奪われていきます。

さらに小5の後半で歴史を、小6前半で公民を一気に学習します。

授業で内容を理解し、家庭学習で確実に覚える」という社会の学習サイクルを早いうちに確立できない場合、小4後半以降で一気にテストで点数を取れなくなってしまいます。

理科:計算単元の登場

SAPIXの理科では「星」や「植物」といった知識中心からスタートし、小4後半には「ばね」「てこ」「月・太陽の動き」などの計算を伴う単元が加わります。

もともと化学や物理、地学分野が好きな子にはとても楽しい内容でしょう。

しかしあまり興味がなかったり計算力が不十分な子にとっては、これまで暗記力で乗り切れた理科が一気に難しくなり、クラス落ちの原因になります。

SAPIX特有のクラス落ち要因

学習内容の難しさのほかに、SAPIXならではのクラス落ち要因もあります。

それは「質問のしづらさ」。

SAPIXには「質問教室」という授業後に講師に質問できる時間があります。
しかしそれ以外の時間には基本的に質問対応はしてもらえません

またSAPIXには自習室がありません

つまり「授業を受ける」→「家庭学習を行う」→「分からない問題をピンポイントで講師に質問する」→「自力で解き直し定着させる」
という学習サイクルを確立する必要があるのです。

そのため自立的・自律的な学習が苦手なお子さんや、ご家庭でのサポートが不十分な場合に、小4以降お子さんが学力が伸び悩みクラス落ちとなる可能性が高まります。

SAPIXクラス落ちで親子関係が悪化しないための注意点

SAPIXでお子さんのクラスが落ちてしまうと、親御さんとしては「このままではまずい」「もっとやらせないと」という焦りや不安が大きくなります。

しかし焦りや不安を子どもにぶつけてしまうのはNG。
親子の信頼関係が崩れ、中学受験後も長く影響を及ぼしかねない危険性があります。

「教える人」から「伴走者」への役割交代

小4後半以降は、反抗期が始まる子も多い時期です。

親が横に座って「なんでこんなこともわからないの!」とつい叱りながら教えると、子どもは心を閉ざし、脳が理解することを諦めてしまいます

中学受験において親のサポートは欠かせません。
しかし低学年までの親による完全管理のサポートスタイルから、少しずつ子どもを信頼し任せるサポートスタイルへと見直す時期でもあります。

たとえば、

などお子さんの学習をさりげなく支える「伴走者」のイメージです。

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勉強を「罰」にしない

クラスが落ちてしまった時に、勉強を罰のように与えてしまうご家庭は非常に多いです。

子どもにもっと危機感を持ってほしい」という親御さんの思いは痛いほどわかります。

しかし「成績が下がったから遊びは禁止」「宿題が終わるまで夕飯はお預け」といった罰は、一時的な効果はあっても、お子さんの意識や行動を変えることは期待できません

むしろ「勉強=苦痛」と無意識に刷り込まれてしまい、「結局何度も叱って何度も罰を与えて・・・」の繰り返しで、親も子も徒労に終わってしまいかねません。

SAPIXの小5以降はさらにハードな受験勉強が待っています。
入試の最後までしっかり中学受験を乗り切るためには、「家は安心して失敗できる場所」である必要があります。

偏差値ではなく「変化」を言葉にする

SAPIXのクラスや偏差値は、あくまで現時点での相対的な順位。

参考にしつつも、お子さんの将来を決定してしまうかのように絶対視するのは避けましょう。

偏差値やクラス名よりもずっと大切なのは、お子さんの「できること」「やるべきこと」の解像度を上げること。

「先週は解けなかった計算の工夫ができるようになったね」「今日の基礎トレ、昨日より3分早かったね」と、「過去の自分との比較」を具体的に褒めてあげてください。

お子さんの「自分は成長しているという実感が次のテストに向かう勇気になります。

「逃げ道」を作ってあげる勇気

「SAPIXでのクラス落ち」は子どもにとって想像以上にショックな出来事です。

お子さんがあまり悔しがっていないように見えると、むしろおうちの方が焦ってしまうことはよくあります。

しかし「なんでもっと悔しがらないの!?」「クラスを上げたいなら勉強しなさい」などと責めてしまうのは非常に危険です。

お子さんは、何をどうすればいいのかわかっていない、というケースがほとんどです。
そんな時に、目にみえる結果や態度だけで判断され責められると、お子さんは「親は自分の味方ではない」と感じ、失敗を隠すようになります。

まずはお子さんの気持ちに寄り添い、「クラスが落ちても、お父さんとお母さんはあなたの味方だよ」というメッセージをはっきりと伝えましょう。

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対策方法を話し合う

次に、これからの対策を冷静に話し合いましょう。

特に意識してほしいのは「根性論ではなく具体的に」ということ。

学習スケジュールを立て直す、隙間時間の有効活用、家の学習環境を見直す、といった具体的な内容をお子さんが納得できるようにしていきます。

闇雲に学習時間を長くして、睡眠時間を削るといった結果にならないように注意してください。

クラス落ちを「一緒に力を合わせて乗り越えるイベント」として前向きに捉え、具体的に行動していくことが大切です。

習い事と受験勉強との両立について話し合う

この時期は習い事と受験勉強の両立に悩むご家庭も多いでしょう。

しかし「クラスが落ちたから受験勉強に専念させる」と、子どもの意見を聞かずに一方的に大好きなスポーツや音楽をやめさせてしまうのは、注意が必要です。

SAPIXのハードなカリキュラムでは、好きなことに没頭したり、精神的・身体的にリフレッシュすることも欠かせません。
そもそも中学受験は体力がなければ乗り越えられません。

クラス落ちという一時的な結果に焦って「習い事を強制終了」とするのではなく、お子さんと話し合い、中学受験と習い事のバランスを整えていきましょう。

算数で取り組むべき最優先事項

SAPIXでクラス落ちしてもなかなかクラスアップに繋がらない原因の多くは、「学習の仕方」にあります。

特に算数について具体的に取り組むべきポイントを解説します。

以前学習した「基礎」に戻る

SAPIXの特長はスパイラル学習
同じ単元を繰り返し学習しながら、徐々に高度な内容にレベルアップしていきます。

一見理にかなったカリキュラムですが、何度も繰り返す前提なので授業進度が非常に早く、一度つまずくと、過去の単元に戻って復習する時間が取れないというデメリットがあります。

算数は積み上げの教科です。
例えば「面積」が苦手な子は、実は3年生で習った「単位換算」や「計算の工夫」が疎かになっていることが多々あります。

目先のクラス分けテストに拘りすぎず、理解・定着が不十分な箇所を特定し、基礎を固め直すことがとても重要です。

分かりやすい解説ツールを用意する

SAPIXのテキストの解説は、非常に簡潔です。

上位クラスの子にはちょうど良くても、理解が追いついていない子にとっては「なぜこの式になるのか」がわからず、結局答えを写すだけの作業になってしまいがちです。

しかしおうちの方が全てをフォローしようとすると、親子の衝突機会が増える危険性も。

そこでお子さんに合った解説ツールを用意しましょう。
ただし問題集を闇雲に増やすと、ただでさえ忙しいSAPIXの学習を圧迫してしまいます。

忙しいSAPIX生にはタブレット学習や動画解説など、細切れ時間を活用できるツールがおすすめです。

タブレット学習で中学受験は可能?活用方法を教えてください(学び相談室)

「RISU算数」ならSAPIXの算数学習を強力サポート

算数の家庭学習には、算数専用タブレット教材の「RISU算数」がぴったりです。
RISU算数には計算問題から中学受験基礎まで約10000問を収録。
さらに算数ステージを修了すれば、中学数学にも挑戦できます。
無理なく苦手を克服し、算数・数学がどんどん得意になるRISU算数の特長をご紹介します。

【体験談】RISU算数は中学受験に効果あり?難関校・塾なし受験など合格者たちの使い方を知りたい

1.「無学年制カリキュラム」で一人ひとりにマッチ

RISU算数では無学年制カリキュラムを採用。
学年を超えて先取り学習をどんどん進めることも、つまずいた分野で学年を遡って復習することもタブレット一台で完結します。

2.「チュートリアル」「解説動画」で疑問を解決

新しい学習は丁寧なチュートリアルからスタート。
特に中学受験の特殊算はイメージできるかがカギ。
RISU算数なら視覚的イメージで理解できるから、初めての勉強内容でも問題をすらすら解くことができます。

分からない問題は解説動画で疑問を解決。
東京大学をはじめとするトップ大学生チューターによる解説動画や、応援メッセージ動画は、「わかりやすい!」と大人気です。

3:文章問題・図形問題が豊富

RISU算数では、文章問題や図形問題が豊富に出題されます。
計算問題だけでなく、段階的にレベルアップしていくことが、算数の本質的な理解につながります。

4:「スペシャル問題」で思考力を鍛える

算数オリンピック問題中学入試なども「スペシャル問題」として多数収録。
スペシャル問題は通常問題を解き進めるとゲットできる「鍵」を集めることで挑戦できるハイレベルな問題
「もっと難しい問題を解きたい!」という好奇心旺盛なお子さんはぜひ挑戦してみてください。

5:保護者様も安心のサポート体制

RISU算数には、自動採点機能や保護者の方への学習進捗お知らせするメールといった、学習サポート機能が満載。
さらにお子様のつまずきを検知すると、ベストなタイミングでヒントの解説動画を自動配信
毎日忙しいおうちの方も、お子様の隣でつきっきりになる必要はなく、安心して学習を見守ることができます。

RISU算数を復習に使っています。一旦クリアした単元でもしばらく経つと忘れている場合があります。RISUの問題は単元ごとにまとまっており、非常に見やすいので、ピンポイントでその単元に戻って復習することができます。また、紙ではないのでかさばらず場所をとらないのも良いです。
(小5 SAPIX生 A.Oさんの保護者様)

RISU算数は中学受験に効果あり?塾なしでも合格できる?活用例や体験談を知りたい(学相談室)

まとめ:SAPIXでのクラス落ちを次の成功体験につなげる

SAPIXでのクラス落ちは、決して「失敗」ではありません。

他教科の負担が増える中で、算数の学習法を「効率型」へアップデートできれば、長い目で見てお子さんの大きな飛躍が期待できます。

SAPIXでのクラスアップ成功のポイントは次の3つです。

中学受験を目指す上で何度も訪れる壁を「合格への必要なプロセス」に変えられるのは、ご家庭の冷静な判断と、お子さんを信じる心だけです。

正しい学習の仕組みと適切なサポートで、お子さんの成長を温かく見守っていきましょう。

RISU利用者レビューでは、RISU算数をご利用いただいている保護者様の声をご紹介しています。
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