リビング学習のメリットは、次のようなメリットがあります。
・親がすぐサポートできる
・親子のコミュニケーションがとれる
・学習へのハードルが下がり学習を習慣化しやすい
一方で、学習スペースや収納場所の確保が必要で、環境によっては学習に集中できない・親が管理しすぎてしまうといったデメリットがあります。
この記事では、リビング学習のメリットやデメリット、リビング学習または子ども部屋学習が向いているケースをご紹介します。 子どもの学習場所をどこにするか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
東大生に多い!?リビング学習とは
低学年でのリビング学習の割合は7〜8割で、保護者やきょうだいのそばで勉強する子どもが多くいます。
高学年になると、リビング学習をする子どもの割合は約半数です。
東大生が小学生時代にリビング学習をおこなっていた割合もおよそ半数なので、東大生のみ特別にリビング学習が多いというわけではありません。
また、小学生のうち、8割が「専用子ども部屋」または「きょうだいと共有の子ども部屋」を所有しているため、「子ども部屋はあるけれど、学習はリビングでしている」というケースが多いことが分かります。
それでは、リビング学習のメリット・デメリットをみていきましょう。
リビングで勉強するメリット
リビングで勉強するメリットはこちらです。
- 勉強の進捗を親がすぐ確認できる
- コミュニケーションをすぐとれる
- 学習の習慣が身につきやすい
- 集中力が鍛えられる
宿題がどこまで終わったか・学習がどこまで進んだかを、親がすぐ確認できるのは大きなメリットです。
また、小学生になって宿題や習い事で忙しい中、リビング学習が親子のコミュニケーションとなったり、親の目があることで学習の習慣が身に付きやすいといったメリットもあります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
メリット1:勉強の進捗を親がすぐ確認できる
とくに低学年では、保護者が宿題の丸付けや確認をおこなうように学校から指導されます。
低学年の子どもは、解き忘れる・プリントを出し忘れる・宿題を忘れる・まだ理解に及んでいないなど、大人のサポートが必須です。
また、間違った問題をそのままにしていると、間違ったまま定着してしまいます。
基礎の定着には、その場で間違いに気づき、すぐ直しができるリビング学習が最適です。
メリット2:コミュニケーションをすぐにとれる
リビングは家族が集まる場所なので、親やきょうだいとすぐにコミュニケーションがとれます。
分からないことをすぐに質問できる・親と話して安心感を得ながら学習できる・学習が終わったらすぐにきょうだいと遊べるなど、コミュニケーションの機会を逃さないため、子どもの心が安定します。
メリット3:学習の習慣が身につきやすい
リビング学習は、勉強をはじめるハードルが低くなり、学習習慣が身につきやすくなります。
リビングは、おやつを食べる・お茶を飲む・食事をする・団らんなど、日常的に過ごす場なので、リビング学習にすると日常生活と学習の動線が短くなるためです。
勉強道具をリビングに置き、「おやつの前に宿題」「食事の前に勉強」など条件も一緒に決めておくと、より学習を習慣化しやすくなります。
また、地図・図鑑・辞書をリビングに置くと、家族同士の話やテレビのニュースで気になったときにすぐ調べられるため、「疑問はすぐ調べる」という学習習慣もつきますよ。
メリット4:集中力が鍛えられる
リビングは、家族の存在が身近なので、話し声や料理等をする音が常にありますよね。
そういった中で勉強していると、集中力が鍛えられます。
もちろん、テレビやゲームで大きな音がしている・会話が盛り上がって騒いでいると、子どもは勉強に集中できません。
しかし、ちょっとした物音では集中が途切れなくなるため、受験勉強を効率的におこなえたり、大人になると会社でしっかり業務に集中できるようになるといったメリットがあります。
リビングで勉強するデメリット
リビング学習はいいことばかりではありません。
リビングに学習スペースをつくる必要や、テレビの音が邪魔になるといったデメリットがあります。
- 学習スペースや収納用品が必要になる
- テレビや会話で集中できない
- リビングが散らかりやすい
- テレビやゲームなどの誘惑がある
これらのデメリットについて解説します。
デメリット1:学習スペースや収納用品が必要になる
リビングで勉強するデメリットの1つ目は、学習スペースや収納するスペースの確保が必要な点や、リビングのレイアウトを変えなくてはいけない点です。
リビング学習では、リビングに学習机を用意しなくてはいけません。
学習机は、ダイニングテーブルや折りたたみのテーブルでも代用できますが、勉強道具の収納は必要であり、それに伴ってリビングの家具の配置を変える必要があります。
デメリット2:騒音で集中できない
家族がテレビを見る・遊ぶ・掃除機をかけるなどで大きな音が出ると、うるさくて子どもは学習に集中できません。
とくに小さなきょうだいは、静かにできず騒いでしまったり、兄・姉が気になっていたずらをしてしまいがちです。
リビング学習を選択する場合、家族は勉強時間に大きな音を立てないよう注意しなくてはいけません。
デメリット3:リビングが散らかりやすい
学習につかう教科書やプリント、ワークが山積みになりやすく、消しゴムの消しかすや鉛筆を削る際のくずなどでリビングが汚れるデメリットがあります。
とくにプリントやワークはどんどん増えるためリビングが散らかりやすく、片付けを怠ると今度は学習時に必要な教材がすぐに出てこないため、学習効率が悪くなりがちです。
勉強道具や教科書の片付けの徹底や、消しかすをきちんと捨てるなど子どもに習慣化させる必要があります。
デメリット4:テレビやゲームなどの誘惑がある
リビングにはテレビやゲーム、タブレット、本、漫画などたくさんの誘惑があり、集中が切れる原因となります。
とくに、サッと手に取れる携帯ゲーム機やタブレットは「ちょっと休憩」に使用されやすく、少しのつもりが長時間使用に繋がりかねません。
リビングでの勉強がうまくいくポイント
リビング学習をおこなっても、つい干渉しすぎてしまい子どもと喧嘩になるなど、うまくいかないご家庭もあります。
ここでは、リビング学習がうまくいくポイントを解説するので、参考にしてください。
レイアウトを整える
まずは、リビング学習ができるようにレイアウトを整えましょう。
リビングでの学習場所と勉強道具の収納場所が遠いと、「ペンを取りに行くのが面倒だからあとにしよう」とやる気を削いでしまいます。
動線を考えながらレイアウトを決めてください。
また、リビングの隅に学習スペースを設けると、散らかっていて邪魔なものがある・きょうだいが遊んでいて道をふさいでるといった理由で学習机が遠のいてしまいます。
なるべくキッチンダイニングに近い場所に学習スペースをつくったり、ダイニングテーブルを利用するのがおすすめです。
また、勉強道具だけでなく、ランドセル置き場も学習スペースのそばに作っておくと、帰宅後そのまま学習から明日の準備まで済ませられます。
リビング学習での収納スペースに困る場合は、タブレット学習がおすすめです。
タブレット学習は勉強道具がタブレット本体のみなので、「リビング学習させたいけど、リビングに物を増やしたくない」というご家庭は、タブレット学習もあわせてご検討ください。
学習中の家事・テレビの配慮
掃除機がけなど、大きな音が出やすい家事は、子どもの学習中におこなうのを避けましょう。
また、隣でテレビを見る、タブレットで動画を見るなども避けてください。
テレビや動画は、音で集中力を遮られるだけでなく、内容が頭に入ってくると脳内のタスクが増えてしまいます。
テレビで流れたことを考えながら学習するのは、あまりよい学習とはいえません。
下に小さなきょうだいがいる場合は、パズルや迷路、ブロックなどで静かに遊びましょう。
また、きょうだいで勉強時間を統一すると、自然と静かにできるためおすすめです。
管理しすぎない
勉強の進捗を確認しやすいからといって、子どもの学習を管理しすぎないようにしましょう。
すぐに間違いを指摘したり、次にやる問題集を決めるなど学習を指示しすぎると、子どもが自分で考えて勉強できなくなってしまいます。
自分で間違いを見つけ、自分に足りない勉強は何か考えさせるためには、「見直ししてごらん」と一歩引いて学習を見守り、「もう少しやりたい勉強はある?」と自分で学習を決めさせましょう。
また、「ここができていない」「ここが間違っている」と厳しくすると、勉強が苦痛になってしまいます。
どうしても学習が気になる場合は、洗濯物をたたんだり家計簿をつけながらなど、家事や用事をしながらリビング学習に付き合ってみてください。
リビングと子ども部屋、結局どっちがいい?
リビング学習には、メリット・デメリットがそれぞれありますが、「結局、どっちにしたらいいの?」と悩んでしまいますよね。
リビング学習が向いているケースと、子ども部屋学習が向いているケースをそれぞれ解説するので、参考にしてください。
ぶっちゃけ、どっちが成績が良くなる?
学習場所による成績の違いについて、明確な研究結果はありません。
東大生の約半数が、小学生のころにリビング学習をしていたというデータもあれば、東大生の8割が子どもの頃にリビング学習をしていたというアンケート結果もあります。
小学校低学年時は7〜8割、高学年では5割がリビング学習を選択すると言われているため、一般的な調査結果と、東大生を対象とした調査に大きな違いはないといえるでしょう。
「学習場所と家族の存在が子どもの学習動機づけに及ぼす影響」という研究では、男児は家族のそばでリビング学習すると自律的な学習動機づけが高くなるのに対し、女児は子ども部屋学習のほうが自律的な学習動機づけが高くなることが判明しています。
学習場所は、子どもの性格に合わせ、柔軟に変更するとよいでしょう。
(参考:西尾 幸一郎ほか. 学習場所と家族の存在が子どもの学習動機づけに及ぼす効果. 日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan / 日本家政学会編. 70(5)=649:2019、p.266-273. )
リビング学習が向いているケース
リビング学習が向いているのは次のケースです。
- 学習の習慣がまだ身についていない子ども
- 家族といると安心する子ども
- 集中力が続かない子ども
- きょうだいも同じ時間に勉強する場合
とくに低学年の場合は、学習の習慣が定着しておらず、宿題の確認など大人のサポートが必要なため、保護者の方がサッと勉強を見られるリビング学習がおすすめです。
また、家族と過ごすことが好きな子や、コミュニケーションを取ると安心するタイプの子は、子ども部屋学習では孤独を感じやすく集中できないため、リビング学習が向いているでしょう。
小学生の集中力は10〜20分ほどしか持続しません。
集中力が続かない子どもは、集中力の切れる頃にうまく声をかけたり、少し休憩を入れるなど、リビング学習であれば臨機応変に対応してあげられます。
きょうだいも同じ生活リズムでリビング学習する場合、「お兄ちゃんが勉強はじめたから自分も」と一緒に勉強をはじめられます。
きょうだいと一緒にやりたい気持ちや、対抗心によって勉強がはかどるため、きょうだいのリビング学習はおすすめです。
子ども部屋学習が向いているケース
子ども部屋学習が向いているのは次のケースです。
- 自立心・自己管理能力の高い子ども
- 1人の空間が好きな子ども
- きょうだいが静かにできない場合
- 保護者がつい干渉してしまう場合
学習に口を出されるのを嫌う子どもや、自分で学習を管理できる子どもは、子ども部屋学習が向いています。
リビング学習をするとしても、あまり口出ししないようにしましょう。
1人の空間を大切にしたい性格の子や、きょうだいがどうしても静かにできないといった場合も、子ども部屋学習が向いています。
また、保護者が勉強の進捗を確認しすぎてつい喧嘩になってしまう場合や、口調がきつくなってしまう場合は、子どもを勉強嫌いにさせてしまいます。
保護者が管理しすぎてしまうケースでは、子ども部屋学習が向いているでしょう。
どうしてもリビング学習がいい場合は、料理をしながらなど、「〇〇しながら勉強をみる」というスタイルだと、過干渉を防げます。
リビング学習のよくある質問
リビング学習に関するよくある質問に回答するので、参考にしてください。
リビング学習がいい理由は何ですか?
リビング学習の良さは、学習の進み具合を確認できる・家族とコミュニケーションを取りながら学習できる・日常生活と学習の動線が短いため学習へのハードルが下がることが挙げられます。
リビングは、学習習慣がまだ身についていない小学校低学年や、家族との時間を大切にしたい家庭に向いている学習場所です。
ただし、学習スペースの確保や収納場所の用意が必要であり、リビング学習をしている間はテレビが見れないなどのデメリットもあります。
リビングで勉強を続ける期間はいつまで?
小学校低学年でのリビング学習の割合は7〜8割なのに対し、小学校高学年でのリビング学習の割合はおよそ5割です。
子どもが大きくなるにつれてリビング学習の割合は減りますが、大学受験期までリビング学習を続ける家庭もあります。
リビング学習は、家族がそばにいる安心感と、適度な緊張感で学習が進みやすいと感じる子もいるため、何歳までという制限はありません。
問題集はリビングで、暗記ものは集中が途切れない自室でおこなうなど、リビング学習と子ども部屋学習を併用するのもおすすめです。
「RISU算数」ならタブレット一台で完結
算数の家庭学習には、算数専用タブレット教材の「RISU算数(幼児には「RISUきっず」)」がぴったりです。
特長1:「無学年制」で一人ひとりにピッタリのカリキュラム
RISU算数では無学年制カリキュラムを採用。
学年を超えてどんどん先取り学習を進めることも、
つまずいた分野で学年を遡って復習することもタブレット一台で完結します。
またRISU算数ではデータに基づき、お子様の学力に合わせた出題がなされるため、
難しすぎて勉強が嫌いになってしまうということや、簡単すぎて退屈するということもありません。
つまり、解き甲斐があり楽しい問題がつづくため学習習慣が自然に身につき、着実に基礎力を固めることができるのです。
特長2:文章問題・図形問題で思考力が身に付く
RISU算数には、図形問題や文章問題など幅広いレベルの問題が収録されており、
中学入試や算数オリンピック問題など、思考力を試す問題も多く含まれています。
進学塾に通っているお子さんであっても、
計算力は高いのに文章を読み取るのが苦手で問われていることを正確に理解できないお子さんや、論理的に考えるのを苦手としているお子さんは多くいます。
RISU算数では、基礎的な計算問題からハイレベルな文章問題まで、算数の学力をバランスよく伸ばすことができます。
特長3:分かりやすい「解説動画」
RISU算数では、東京大学をはじめとするトップ大学生チューターによる解説動画が大人気。
分からない問題も、解説動画を見てお子さん一人で解決することができます。
また定期的にチューターからの応援メッセージ動画を楽しみにされているお子さんもたくさんいらっしゃいます。
憧れの大学に通うお兄さんお姉さんからのメッセージは、学習へのモチベーションアップに最適です。
RISU算数には他にも、自動採点機能やメールで学習進捗をお知らせする機能など、保護者の方にも嬉しい機能が満載。共働きや小さいお子さんがいるなど、毎日忙しい親御さんも安心してお子さんの学習を見守ることができます。
リビングで勉強すると頭が良くなる?まとめ
ここまで、リビング学習のメリットやデメリット、リビング学習のポイントをまとめました。
リビング学習のメリットは、親がすぐサポートでき、親子のコミュニケーションがとれることや、学習へのハードルが下がり学習を習慣化しやすいなどたくさんあります。
一方で、学習スペースや収納場所の確保が必要で、環境によっては学習に集中できない・親が管理しすぎてしまうといったデメリットがあります。
リビング学習と子ども部屋学習での成績の違いは明らかにされていませんが、小学校低学年では親がサポートできるリビング学習がおすすめです。
また、リビングがプリントやワークで散らかるのが心配な方には、教材が必要ないタブレット学習もぜひご検討ください。
高学年や中高生となっても、リビング学習は親子のコミュニケーションになるので、子ども部屋学習との併用も考えてみてくださいね。
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